1933年東京市会議員選挙

1933年東京市会議員選挙は、東京市会を構成する議員を全面的に改選するために、1933年3月16日に投票が行われた選挙です。

選挙の背景

1932年、東京市は周辺の5郡82町村を編入し、15区から35区へと大幅に拡大しました。この市域拡大後、初の全144議席を改選する総選挙として、この選挙は実施されました（新設された20区では、1932年に市議60名が選出されています）。

選挙の実施

投票は1933年3月16日に行われ、翌17日の午前8時から、無投票となった大森区と蒲田区を除く市内33か所の開票所で開票作業が開始されました。

特記事項

今回の選挙では、近年まれに見る悪戯投票が多数見られました。「荒木陸相」と書かれたものが各区で10票ほどあり、その他にも「ヒツトラー」、「張學良」、「水谷八重子」といった著名人の名前が書かれた票が各区で見つかりました。また、「佐野学」や「河上肇」といった、当時影響力を持っていた社会主義者の名前が書かれた赤系統の票も見られました。

選挙結果

選挙の基礎データは以下の通りです。

投票日: 1933年3月16日
議員定数: 144名
選挙区: 35選挙区
投票率: 60.2%

当選した議員は、立憲政友会、立憲民政党、国民同盟、社会大衆党、そして中立（無所属）の各会派に所属していました。具体的な議席数は不明です。

参考文献

この選挙に関する詳細な研究としては、以下の論文が挙げられます。

櫻井良樹「普通選挙期における東京市会議員総選挙の結果について」（都心15区）
櫻井良樹「普通選挙期における東京市会議員総選挙の結果について」（郊外20区）

これらの文献は、当時の選挙の実態や社会背景を理解する上で貴重な情報源となります。

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