1966年の自転車競技

1966年の自転車競技

1966年は、自転車競技界にとって多くの変革と熱戦が繰り広げられた年でした。ロードレース、トラックレース、そして競輪において、数々の重要な出来事が起こりました。

ロードレース

ロードレース界では、主要なステージレースで新たな展開が見られました。

ブエルタ・ア・エスパーニャ：フランシスコ・ガビカ（スペイン）が総合優勝を果たし、ヤン・ファン・デル・フリュテン（オランダ）がポイント賞、グレゴリオ・サン・ミゲル（スペイン）が山岳賞を獲得しました。
ジロ・デ・イタリア：ジャンニ・モッタ（イタリア）が総合優勝とポイント賞の二冠を達成。山岳賞はフランコ・ビトッシ（イタリア）が獲得しました。
ツール・ド・フランス：ルシアン・エマール（フランス）が総合優勝、ウィリー・プランカールト（ベルギー）がポイント賞、フリオ・ヒメネス（スペイン）が山岳賞に輝きました。

世界選手権プロロードレースでは、ルディ・アルティヒ（西ドイツ）が優勝しました。また、クラシックレースでは、エディ・メルクス（ベルギー）がミラノ〜サンレモを制し、エドワルト・セルス（ベルギー）がロンド・ファン・フラーンデレン、フェリーチェ・ジモンディ（イタリア）がパリ〜ルーベとジロ・ディ・ロンバルディアを制しました。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでは、ジャック・アンクティル（フランス）が優勝しています。

さらに、ジャック・アンクティルはスーパープレスティージュでも優勝を果たし、その強さを証明しました。

トラックレース

トラックレースでは、世界選手権で新たな種目が導入されました。アマチュア男子1000mタイムトライアルと、アマチュア男子タンデムが新種目として加わり、競技の幅が広がりました。

競輪

競輪界では、新たな特別競輪として秩父宮妃賜杯競輪が始まりました。初代優勝者は平間誠記が獲得。西宮競輪場が木板走路からアスファルト走路に改修され、その記念として全国都道府県選抜競輪が開催されました。

各競輪の優勝者は以下の通りです。

秩父宮妃賜杯競輪：平間誠記（宮城）
オールスター競輪：木村実成（群馬）
高松宮賜杯競輪：宮路雄資（熊本）
全国都道府県選抜競輪：高原永伍（神奈川）
日本選手権競輪：宮路雄資（熊本）
競輪祭 全日本競輪王戦：吉川多喜夫（神奈川）
競輪祭 全日本新鋭王戦：松本秀房（熊本）

賞金王は稲村雅士（群馬）が獲得しました。

シクロクロス

シクロクロスの世界選手権では、エリック・デ・フラミンク（ベルギー）がプロ部門で優勝しました。

新たな才能の誕生

この年には、後に自転車競技界を彩る多くの選手たちが誕生しました。ディミトリ・コニシェフ、メルチョル・マウリ、飯島規之、アンドレア・タフィ、波潟和男、リュク・ルブランなどがこの年に誕生し、後の活躍が期待されました。

その他

ツール・ド・フランスのトレードチーム別対抗戦が当年限りで終了（1969年に復活）するなど、制度面でも変化が見られました。

1966年は、自転車競技界にとって革新と興奮が入り混じった、記憶に残る一年となりました。

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