1975年ウィンブルドン選手権

1975年ウィンブルドン選手権概要

1975年のウィンブルドン選手権は、イギリスのロンドン郊外に位置するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブで、6月23日から7月5日まで行われました。この大会は、女子シングルスの沢松和子選手が日本人女性として初めて、また日本人選手としても1955年の全米オープン以来20年ぶりに優勝を果たしたことでも知られています。

この快挙は、日本中で大きな話題となり、多くの人々に感動を与えました。沢松選手の優勝から次に日本人選手が四大大会で勝利を収めるのは1997年の全仏オープンまで待たなければならず、ウィンブルドン制覇となると2003年のことだったのです。

男子シングルスでは、アーサー・アッシュ選手が優勝を果たしました。彼は黒人選手として初めてウィンブルドンのタイトルを手にし、1968年全米オープンと1970年全豪オープンに続く、四大大会シングルス通算3勝目となります。女子選手として、アリシア・ギブソン選手は1957年と1958年にウィンブルドンで連覇を達成していますが、男子ではアッシュが初の偉業を成し遂げたことは特筆すべき点です。

特に女子シングルスでは、ビリー・ジーン・キング選手が6度目のウィンブルドン優勝を果たし、四大大会通算では12勝を記録しました。選手権での6勝は、単独では5位の歴代記録であり、女性選手としても歴史的な評価を受けています。この大会が彼女にとって最後の四大大会での女子シングルス優勝となり、引退を迎えた訳です。

大会の進行

大会は男子シングルス128選手による通常の7回戦形式で行われ、シード選手は16名でした。女子シングルスは96選手が参加し、こちらも7回戦制が採用され、32選手は1回戦を不戦勝で進出する形でした。

男子シングルスのシード選手

• - アーサー・アッシュ（優勝）
• - ジミー・コナーズ（準優勝）
• - トニー・ローチ（ベスト4）
• - ロスコー・タナー（ベスト4）
• - ビョルン・ボルグ（ベスト8）

女子シングルスのシード選手

• - ビリー・ジーン・キング（優勝）
• - イボンヌ・グーラゴング・コーリー（準優勝）
• - クリス・エバート（ベスト4）
• - マルチナ・ナブラチロワ（ベスト8）

大会の結果

男子シングルス決勝

アーサー・アッシュ 対 ジミー・コナーズ

• - スコア: 6-1, 6-1, 5-7, 6-4

女子シングルス決勝

ビリー・ジーン・キング 対 イボンヌ・グーラゴング・コーリー

• - スコア: 6-0, 6-1

さらに、男子ダブルスではビタス・ゲルレイティスとサンディ・マイヤーのペアが勝利し、女子ダブルスでは沢松和子とアン清村のペアが優勝。また、混合ダブルスではマーティー・リーセンとマーガレット・スミス・コート組が勝利を収めました。これらの結果を通じて、1975年ウィンブルドン選手権はテニス史に名を刻む大会となりました。

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