1977年の日本競馬

1977年の日本競馬の動向

1977年、日本の競馬界は多くの出来事に見舞われました。この年、中央競馬の売上金が初めて1兆円を超えるなど、競馬人気が非常に高かったことが伺えます。また、組織改革や施設の新設、新しい試みも多く行われ、競馬界にとって変化の年でもありました。

主な出来事

組織改革と新施設の設立: 2月には日本中央[[競馬会]]の組織が改正され、場外調査室と環境保安部が新設されました。また、横浜[[競馬場]]跡地には根岸競馬記念公苑が開苑し、名古屋競馬では弥冨トレーニングセンターが開設されるなど、競馬環境の整備が進みました。
国際交流: 1月には武邦彦騎手がロイヤル香港ジョッキークラブ主催の国際騎手招待競走に出場し、国際的な交流も行われました。また、中央競馬では外国騎手招待競走が開催され、海外の騎手との交流も深まりました。
複合勝馬投票券（ユニット馬券）の試験販売: 5月には東京・阪神の両競馬場でユニット馬券の試験販売が開始され、新しい投票方法が試されました。
競走開催の中止: 名神高速道路の路面凍結や私鉄ストライキの影響で、中央競馬では開催中止や代替開催が行われ、競馬開催にも影響がありました。
公営競技に関する動き: 自由民主党内閣部会に「公営競技に関する小委員会」が設置され、公営競技に関する議論も活発化しました。

中央競馬の主な競走

1977年のクラシックレースでは、後に名馬として名を馳せることになる競走馬たちが活躍しました。

クラシックレース:
桜花賞はインターグロリアが勝利し、福永洋一騎手が騎乗しました。
皐月賞はハードバージが制し、同じく福永洋一騎手が騎乗しました。
天皇賞（春）はテンポイントが制覇し、鹿戸明騎手が手綱を取りました。
優駿牝馬（オークス）はリニアクインが勝利、松田幸春騎手が騎乗しました。
東京優駿（日本ダービー）はラッキールーラが制し、伊藤正徳騎手が騎乗しました。
菊花賞はプレストウコウが優勝、郷原洋行騎手が騎乗しました。
エリザベス女王杯はインターグロリアが再び勝利し、福永洋一騎手が騎乗しました。
天皇賞（秋）はホクトボーイが勝利し、久保敏文騎手が騎乗しました。
その他の主要競走:
宝塚記念はトウショウボーイが優勝し、武邦彦騎手が騎乗しました。
有馬記念はテンポイントが制覇し、鹿戸明騎手が騎乗しました。
障害競走:
中山大障害（春）と中山大障害（秋）は共にバローネターフが制し、三浦春美騎手が騎乗しました。

年度代表馬と各部門の表彰

この年の年度代表馬には、数々の名レースを繰り広げたテンポイントが選出されました。各部門の最優秀馬は以下の通りです。

年度代表馬・最優秀5歳以上牡馬: テンポイント
最優秀3歳牡馬: バンブトンコート
最優秀3歳牝馬: ラブリトウショウ
最優秀4歳牡馬: プレストウコウ
最優秀4歳牝馬: インターグロリア
* 最優秀障害馬: バローネターフ

1977年生まれの主な競走馬

1977年には、後の競馬界を彩る数々の名馬が誕生しました。オペックホース、サクラシンゲキ、ヒカリデユール、アンバーシャダイ、モンテプリンスなど、多くの名馬がこの年に誕生しました。

新たな騎手と調教師

この年、多くの騎手と調教師が新たに競馬界に仲間入りしました。村松学騎手、村上忍騎手、青木芳之騎手、金折知則騎手、押田純子騎手、山本康志騎手など、多くの騎手がデビューし、また今野貞一調教師、奥村豊調教師など、多くの調教師が誕生しました。

1977年にこの世を去った競走馬

1977年には、セイユウ、ソシアルバターフライなどの競走馬がこの世を去りました。

まとめ

1977年は、競馬界にとって変革と成長の年でした。中央競馬の売上が1兆円を突破し、競馬人気を確固たるものとした一方で、組織改革や施設整備も進みました。また、テンポイントをはじめとする名馬たちの活躍は、競馬ファンを魅了し、多くの感動を与えました。この年生まれた競走馬たちが、後の競馬界を牽引していくことになります。

1977年は、まさに日本の競馬史において重要な一年であったと言えるでしょう。

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