1988年のテレビ (日本)
1988年（昭和63年）は、昭和という時代が終わりを迎えようとしていた時期にあたり、日本のテレビ放送においても様々な出来事が起こり、その動向は社会情勢とも密接に関わっていました。
年始は、恒例の特番『新春スターかくし芸大会』が放送され、NHKでは人気大河ドラマ『武田信玄』が、フジテレビでは紀行番組『くいしん坊!万才』に村野武憲が新たに登場しました。
2月には、長寿歌謡番組『夜のヒットスタジオDELUXE』が放送1000回を迎え、開始から司会を務めた芳村真理が勇退するという大きな出来事がありました。後任は古舘伊知郎と柴俊夫が務めることになりました。また、ビートたけしの活動休止で中断していた『ビートたけしのスポーツ大将』が再開。TBSの『クイズダービー』では、解答者に井森美幸が加わりました。フジテレビの夏の定番企画『ドキッ!丸ごと水着 女だらけの水泳大会』が新たにスタートしたのもこの年です。
3月には、朝日放送（現・朝日放送テレビ）発の人気バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』が放送を開始し、関西を中心に熱狂的な支持を得て、後に全国放送も行われるようになりました。日本テレビの朝の情報番組『ズームイン!!朝!』では、長年司会を務めた徳光和夫が番組を離れ、福留功男が引き継ぎました。この月、完成したばかりの東京ドームからプロ野球オープン戦が中継され、テレビ朝日でも試合が放送されました。NHK教育テレビの長寿番組『大きくなる子』が29年の歴史に幕を閉じました。
4月は、テレビ各局で大規模な改編が実施されました。NHKはニュース番組を刷新し、『ニュースセンター9時』が終了し、平日の時間帯に『NHKモーニングワイド』『イブニングネットワーク』『NHKニュースTODAY』が新設されました。日本テレビも帯番組を大幅に見直し、『NNNニュースプラス1』『追跡』などが始まりました。フジテレビの報道番組も全面リニューアルされ、『FNNスーパータイム』の平日キャスターに逸見政孝と安藤優子が起用されました。20年間続いたフジテレビの昼のワイドショー『3時のあなた』が終了し、後継番組として『タイム3』がスタートしました。TBSの『3時にあいましょう』でも司会者が交代。NHKのクイズ番組『クイズ面白ゼミナール』が終了し、後継として『クイズ百点満点』が始まりました。フジテレビのクイズ番組『クイズ・ドレミファドン!』も放送を終了しました。テレビ東京では、現在も続く経済ニュース番組『ワールドビジネスサテライト』が放送を開始しました。テレビ朝日では、人気刑事ドラマシリーズとなる『はぐれ刑事純情派』が始まりました。また、瀬戸大橋開通を記念した特別番組も各局で放送されました。
主要な出来事としては、3月にNHKの鈴木健二アナウンサーが定年退職、フジテレビの逸見政孝アナウンサーが退職しフリーに転身しました。7月には映画評論家の荻昌弘、9月にはタレントの堀江しのぶ、10月には報道キャスターの山川千秋など、テレビ界で活躍した人々が相次いで亡くなりました。フジサンケイグループでは会長の交代がありました。報道の分野では、青森放送が事件・事故の遺族へのインタビュー自粛を決定。技術面では、TBSが放送業界で初めて全デジタル式のCMバンク運用を開始しました。
夏の恒例特番では、フジテレビが『FNSスーパースペシャル 1億人のテレビ夢列島'88』を、日本テレビが『24時間テレビ「愛は地球を救う」』を放送しました。
秋以降、昭和天皇のご病状悪化に伴う自粛ムードが広がり、テレビ番組にも影響が出ました。多くの音楽祭が中止・休止となり、『笑っていいとも!』ではオープニングテーマの合唱が省略されるなど、番組内容が変更されました。提供クレジットの表示を控える番組も見られました。スポーツ中継では、10月19日のプロ野球ロッテVS近鉄戦がテレビ朝日系列で緊急中継され、「10.19」として語り継がれる熱戦が全国に届けられました。ソウルオリンピックもNHKや民放各局で中継され、高い視聴率を記録しました。
この時期に始まった新たなレギュラー番組としては、日本テレビで幼児向けアニメ『それいけ!アンパンマン』が放送を開始し、現在も続く長寿番組となりました。ドラマでは、長渕剛主演の『とんぼ』や、浅野温子・浅野ゆう子主演の『抱きしめたい!』などがヒットしました。特撮番組では『仮面ライダーBLACK RX』が始まりました。バラエティでは、フジテレビの『とんねるずのみなさんのおかげです』がレギュラー化され人気を博し、明石家さんま司会の『あっぱれさんま大先生』もスタートし長寿シリーズとなりました。クイズ番組では、逸見政孝司会の『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』（日本テレビ）や、山田邦子ら司会の『クイズ!年の差なんて』（フジテレビ）が始まりました。
年末には、『ザ・ベストテン』が鹿児島から公開生放送を行い、年間ベストテンを発表しました。そして大晦日、『NHK紅白歌合戦』と『日本レコード大賞』が放送されました。長年続いていた民放全局同時ネットの『ゆく年くる年』が、この回をもって終了し、33年の歴史に幕を閉じました。
1988年は、多くの放送局が開局・放送開始から周年を迎え、テレビの歴史が積み重ねられたことを示しました。また、長寿番組が記念回を迎える一方、時代の変化や社会情勢を反映した新しい番組が次々と誕生し、日本のテレビ放送が多様化、進化していく過程にある一年でした。
年始は、恒例の特番『新春スターかくし芸大会』が放送され、NHKでは人気大河ドラマ『武田信玄』が、フジテレビでは紀行番組『くいしん坊!万才』に村野武憲が新たに登場しました。
2月には、長寿歌謡番組『夜のヒットスタジオDELUXE』が放送1000回を迎え、開始から司会を務めた芳村真理が勇退するという大きな出来事がありました。後任は古舘伊知郎と柴俊夫が務めることになりました。また、ビートたけしの活動休止で中断していた『ビートたけしのスポーツ大将』が再開。TBSの『クイズダービー』では、解答者に井森美幸が加わりました。フジテレビの夏の定番企画『ドキッ!丸ごと水着 女だらけの水泳大会』が新たにスタートしたのもこの年です。
3月には、朝日放送（現・朝日放送テレビ）発の人気バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』が放送を開始し、関西を中心に熱狂的な支持を得て、後に全国放送も行われるようになりました。日本テレビの朝の情報番組『ズームイン!!朝!』では、長年司会を務めた徳光和夫が番組を離れ、福留功男が引き継ぎました。この月、完成したばかりの東京ドームからプロ野球オープン戦が中継され、テレビ朝日でも試合が放送されました。NHK教育テレビの長寿番組『大きくなる子』が29年の歴史に幕を閉じました。
4月は、テレビ各局で大規模な改編が実施されました。NHKはニュース番組を刷新し、『ニュースセンター9時』が終了し、平日の時間帯に『NHKモーニングワイド』『イブニングネットワーク』『NHKニュースTODAY』が新設されました。日本テレビも帯番組を大幅に見直し、『NNNニュースプラス1』『追跡』などが始まりました。フジテレビの報道番組も全面リニューアルされ、『FNNスーパータイム』の平日キャスターに逸見政孝と安藤優子が起用されました。20年間続いたフジテレビの昼のワイドショー『3時のあなた』が終了し、後継番組として『タイム3』がスタートしました。TBSの『3時にあいましょう』でも司会者が交代。NHKのクイズ番組『クイズ面白ゼミナール』が終了し、後継として『クイズ百点満点』が始まりました。フジテレビのクイズ番組『クイズ・ドレミファドン!』も放送を終了しました。テレビ東京では、現在も続く経済ニュース番組『ワールドビジネスサテライト』が放送を開始しました。テレビ朝日では、人気刑事ドラマシリーズとなる『はぐれ刑事純情派』が始まりました。また、瀬戸大橋開通を記念した特別番組も各局で放送されました。
主要な出来事としては、3月にNHKの鈴木健二アナウンサーが定年退職、フジテレビの逸見政孝アナウンサーが退職しフリーに転身しました。7月には映画評論家の荻昌弘、9月にはタレントの堀江しのぶ、10月には報道キャスターの山川千秋など、テレビ界で活躍した人々が相次いで亡くなりました。フジサンケイグループでは会長の交代がありました。報道の分野では、青森放送が事件・事故の遺族へのインタビュー自粛を決定。技術面では、TBSが放送業界で初めて全デジタル式のCMバンク運用を開始しました。
夏の恒例特番では、フジテレビが『FNSスーパースペシャル 1億人のテレビ夢列島'88』を、日本テレビが『24時間テレビ「愛は地球を救う」』を放送しました。
秋以降、昭和天皇のご病状悪化に伴う自粛ムードが広がり、テレビ番組にも影響が出ました。多くの音楽祭が中止・休止となり、『笑っていいとも!』ではオープニングテーマの合唱が省略されるなど、番組内容が変更されました。提供クレジットの表示を控える番組も見られました。スポーツ中継では、10月19日のプロ野球ロッテVS近鉄戦がテレビ朝日系列で緊急中継され、「10.19」として語り継がれる熱戦が全国に届けられました。ソウルオリンピックもNHKや民放各局で中継され、高い視聴率を記録しました。
この時期に始まった新たなレギュラー番組としては、日本テレビで幼児向けアニメ『それいけ!アンパンマン』が放送を開始し、現在も続く長寿番組となりました。ドラマでは、長渕剛主演の『とんぼ』や、浅野温子・浅野ゆう子主演の『抱きしめたい!』などがヒットしました。特撮番組では『仮面ライダーBLACK RX』が始まりました。バラエティでは、フジテレビの『とんねるずのみなさんのおかげです』がレギュラー化され人気を博し、明石家さんま司会の『あっぱれさんま大先生』もスタートし長寿シリーズとなりました。クイズ番組では、逸見政孝司会の『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』（日本テレビ）や、山田邦子ら司会の『クイズ!年の差なんて』（フジテレビ）が始まりました。
年末には、『ザ・ベストテン』が鹿児島から公開生放送を行い、年間ベストテンを発表しました。そして大晦日、『NHK紅白歌合戦』と『日本レコード大賞』が放送されました。長年続いていた民放全局同時ネットの『ゆく年くる年』が、この回をもって終了し、33年の歴史に幕を閉じました。
1988年は、多くの放送局が開局・放送開始から周年を迎え、テレビの歴史が積み重ねられたことを示しました。また、長寿番組が記念回を迎える一方、時代の変化や社会情勢を反映した新しい番組が次々と誕生し、日本のテレビ放送が多様化、進化していく過程にある一年でした。
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