1991年の相撲

1991年の相撲界の出来事

1991年の大相撲界では、多くの重要な出来事が展開され、様々な記録が生まれました。この年は、伝統が重んじられる中に新たな風が吹いた年でもあり、力士たちの活躍が際立っていました。

重要な出来事

1月には、37年ぶりに優勝旗が新調されました。また、二子山理事長と25代木村庄之助がスポーツ功労者として文部大臣から表彰され、三役格の行司に木村善之輔が昇格しました。これは、相撲界における新たなスタートを象徴する出来事となりました。

2月には、元前頭14枚目の星岩涛が引退し、年寄・陸奥として新たな一歩を踏み出しました。同じく2月10日には25代木村庄之助が81歳で他界し、相撲界の一時代が終わったことを感じさせました。

3月の場所では、若干18歳7ヶ月の貴花田が三賞を受賞し、史上最年少記録を打ち立てました。この快挙は、彼の名を一気に世に知らしめることとなりました。

5月には、初日にもまた注目の対決があり、貴花田が千代の富士を寄り切って金星を獲得しました。これにより、彼は18歳9ヶ月で金星を得るという新たな記録を樹立しました。さらに、同月には優勝31回を誇る横綱千代の富士が引退し、年寄・陣幕を襲名しました。このことは、相撲界にとって非常に大きな変化でした。

6月には、東京ドームで力士会大運動会が行われ、さらに21日には雲仙普賢岳の火山災害に対する義援金が贈られ、相撲界の連帯感が示されました。

7月、大乃国が引退し年寄・大乃国に承認される一方、出羽海理事を団長にした日本の力士たちがスペインで実技を披露するなど、国際的な活動も行われました。

9月からは、故意に待ったをした力士への制裁金や、無気力相撲を取った力士の出場停止といった新しいルールが設けられ、相撲界の規律がより強化されることとなりました。10月にはロンドン公演もあり、海外に向けての相撲の普及が図られました。

11月、二子山理事長が紫綬褒章を受章し、相撲界の発展を象徴する出来事となりました。また、同じくこの年にはすべての幕内優勝者が異なったことで、1972年以来2度目のこととなり、この結果も大きな注目を集めました。

本場所の結果

一月場所

• - 幕内最高優勝 : 霧島一博（14勝1敗、初）
• - 十両優勝 : 両国梶之助（12勝3敗）

三月場所

• - 幕内最高優勝 : 北勝海信芳（13勝2敗、8回目）
• - 十両優勝 : 旭豪山和泰（11勝4敗）

五月場所

• - 幕内最高優勝 : 旭富士正也（14勝1敗、4回目）
• - 十両優勝 : 大翔鳳昌巳（11勝4敗）

七月場所

• - 幕内最高優勝 : 琴富士孝也（14勝1敗、初）
• - 十両優勝 : 武蔵丸光洋（11勝4敗）

九月場所

• - 幕内最高優勝 : 琴錦功宗（13勝2敗、初）
• - 十両優勝 : 大善徳夫（12勝3敗）

十一月場所

• - 幕内最高優勝 : 小錦八十吉（13勝2敗、2回目）
• - 十両優勝 : 大岳宗正（10勝5敗）

年間最優秀力士賞は小錦八十吉が受賞し、年間最多勝は霧島一博が獲得しました。このように、1991年の相撲界は多くの記録と歴史に残る出来事で彩られました。

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