2020年の埼玉西武ライオンズ

2020年 埼玉西武ライオンズのシーズンレビュー

2020年の埼玉西武ライオンズは、辻監督の指揮の下、4年目を迎えた。チームのスローガンは「Leolution!」で、これがチームの新たな進化を象徴していた。しかし、このシーズンのライオンズは多くの困難に直面し、厳しい戦いを強いられることとなる。

開幕前の準備

昨シーズン、ライオンズはリーグ優勝に輝いたものの、クライマックスシリーズで福岡ソフトバンクホークスに敗れたため、日本シリーズ出場を逃した。そのため、オフシーズン中には首脳陣の刷新が行われ、新たに5名のコーチが就任した。投手コーチには豊田清一が、外野守備・走塁コーチには小関竜也が名を連ねた。このような人事が、チームに新たな風を吹き込む期待が寄せられた。

また、重要な選手として長年、1番センターを務めていた秋山翔吾が海外FA権を行使し、シンシナティ・レッズに移籍した。この移籍を受けて、ライオンズは金子侑司を新たな1番打者に起用する計画を立てていた。さらに、昨季12勝無敗のザック・ニールが開幕投手に選ばれ、松坂大輔が14年ぶりに復帰して開幕3戦目への出陣が予定されていた。

しかし、新型コロナウイルスの影響で開幕が延期される事態となり、これにより選手配置が大きく変更された。松坂や新外国人のショーン・ノリンはローテーションから外れ、一軍未登板の與座海人が開幕ローテーションに入ることとなる。さらに打線も不振が続き、金子のパフォーマンスも上がらず、開幕戦では新外国人のコーリー・スパンジェンバーグが1番打者として起用された。

開幕後の戦闘

シーズンが始まると、チームは次第に苦しい状況に陥る。前年まで活躍した森友哉、山川穂高、外崎修汰、源田壮亮、中村剛也といった主力選手たちがふるわず、チームは8月に7連敗、さらには5連敗を喫し、Bクラスに低迷する事態に。特に対戦相手とのゲーム差は一時、2位と9ゲーム差をつけられるほどの厳しさだった。

そんな中でも、宮川哲、森脇亮介、平良海馬、増田達至といった若手リリーフ陣が奮闘し、接戦を乗り越える試合が増加した。9月になると源田が復調し、前半戦に苦しんだ金子も1番打者として定着。特に10月に入ってからは、2位のロッテを猛追し、10月20日の直接対決では、外崎の不振に代わって二塁スタメンで起用された山野辺翔が連続サヨナラ打を放ち、チームは連勝を重ねた。11月初旬には単独2位に浮上するも、ロッテとの対決に敗れ、結局3位でシーズンを終えることが確定した。

シーズンの総括

この年、埼玉西武ライオンズはクライマックスシリーズ進出を果たせず、2016年以来4年ぶりのCS未進出となった。選手たちの個人成績を見てみると、山川穂高は8月にスカパー! サヨナラ賞を受賞し、源田はベストナインとゴールデングラブ賞に輝いた。また、平良海馬は最優秀新人に選ばれ、大きな活躍を見せた。増田達至は最多セーブ投手に輝くなど、個々の選手に亮は光っていたが、全体として結果を残すことはできなかった。

2020年のシーズンは、数々の期待と挫折が渦巻いた年であり、埼玉西武ライオンズにとって新たなスタートを意味するものとなった。

もう一度検索