3.7 cm FlaK 36/37

3.7cm FlaK 36/37高射機関砲

3.7cm FlaK 36/37高射機関砲は、ナチス・ドイツのラインメタル社によって開発された37mm口径の高射砲です。この砲は、もともと2 cm Flak 30を基に37mm口径に拡大された「3.7cm高射機関砲18型」として知られています。当初、この18型は移動の際に前後分割型の二軸式ハンガーを必要とし、運用には8.8cm FlaK18高射砲と同数の兵員が求められましたが、1936年には後継の2cm Flakvierling38に取って代わられ、製造は終了しました。

その後、より軽量な36型が登場しました。このモデルは、2 cm高射機関砲と同様の単軸式ハンガーを利用して移動が可能となり、ドイツ空軍の高射砲部隊に配備されました。1943年からは、高性能なカール・ツァイス製照準器を搭載した37型が運用され、引き続き防空戦に貢献しました。

この砲は、水平射撃を用いた対戦車戦闘にも利用され、徹甲弾においては60°傾斜した装甲に対して100m地点で36mm、800m地点で24mmを貫通することが可能でした。しかし、第二次世界大戦後期には戦車の装甲が急速に強化されたため、37mm口径の砲弾ではその効果は限定的でした。対抗策として、先込め式の柄付き徹甲榴弾が開発され、これにより戦車への対応力を向上させました。

戦争が進むにつれて、生産効率の向上と軽量化が求められ、新型の3.7cm高射砲である3.7 cm FlaK 43が登場しました。この砲は、プレス加工を多用し、ガス圧作動式に改良されることで発射速度も向上しました。

3.7cm Flak M42U

3.7cm Flak M42Uは、ドイツ海軍のType VIIおよびType IXのUボートに搭載された砲の海軍バージョンです。この砲座にはいくつかの異なる形態が存在します。最初に開発されたLM 42Uマウントは、3名の操作員と4名の装填手によって運用されました。さらに、UボートVIIC型の中から特定の艦に搭載されたLM 43Uマウントや、連装型のDLM 42Uマウントなどが開発され、各タイプが戦局に応じて使用されました。

日本軍での使用

昭和12年、日本軍では九八式二十粍高射機関砲や八八式七糎野戦高射砲が運用されていましたが、射高の隙間があったことから、ラインメタル社から本砲を購入することになりました。試験の結果、本砲は重量があるもののシンプルな構造と高い威力が評価され、昭和16年には一式三十七粍高射機関砲として正式に採用されました。しかし、同年のマレー作戦でイギリス軍が使用していたボフォース40mm機関砲を鹵獲したことを受け、その高性能を取り入れる形でボフォース40mm機関砲のコピー生産が行われ（五式四十粍高射機関砲）、結果として本砲の生産は中止となりました。

脚注

ここでは、3.7cm FlaK 36/37高射機関砲の技術的特徴や運用例、また日本軍における使用について詳述しました。

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