428 〜封鎖された渋谷で〜

428 〜封鎖された渋谷で〜

『428 〜封鎖された渋谷で〜』（よんにいはち ふうさされたしぶやで〜）は、2008年にWiiで発売されたサウンドノベルゲームです。開発はチュンソフト、発売はセガ。後にPS3、PSP、iOS、PS4、Windowsにも移植され、多くのファンを魅了しました。

ゲーム概要

本作は、渋谷を舞台に複数の主人公の視点から物語が進行するアドベンチャーゲームです。プレイヤーは各主人公の行動を選択し、物語を読み進めます。主人公たちの物語は複雑に絡み合い、プレイヤーの選択によって結末が変化するのが特徴です。

ストーリー

4月28日午前10時、渋谷で女子大生誘拐事件が発生。新米刑事の加納慎也は、身代金受け渡し現場の警備に当たります。一方、渋谷のチーマーだった遠藤亜智は、アタッシュケースを持つ少女・大沢ひとみが銃を向けられているのを目撃し、助けようとします。この2人の若者を中心に、様々な人物の物語が同時進行し、渋谷の街は騒乱に巻き込まれていきます。

システム

複数主人公制: 異なる立場の主人公たちの物語を、プレイヤーが切り替えながら進めます。
タイムチャート: ストーリーの進行状況を視覚的に確認できます。既読の箇所へ自由に移動し、選択肢を変えることが可能です。
KEEP OUT & JUMP: ある主人公の物語で行き詰まった際、別の主人公の物語の特定の箇所へ「JUMP」することで、物語が進行します。
TIP: ゲーム中の用語解説。

特徴

実写による演出: 背景やキャラクターに実写を使用。臨場感あふれる演出が物語を盛り上げます。
シナリオ: シナリオは緻密に練り込まれており、先の読めない展開がプレイヤーを飽きさせません。コミカルなBAD ENDも用意されています。
ボーナスシナリオ: メインシナリオとは別に、「鈴音編」と「カナン編」の2つのボーナスシナリオが用意されています。
鈴音編: 『かまいたちの夜』の我孫子武丸が担当。拡張型心筋症で入院中の少女・鈴音を主人公とした感動的な物語です。
カナン編: TYPE-MOONが制作。戦災孤児のカナンが、テロ組織に立ち向かう姿を描いた物語です。

制作

総監督: イシイジロウ
プロデューサー: 中村光一
シナリオ: 北島行徳
音楽: 佐藤直紀、坂本英城、保本真吾

評価

『週刊ファミ通』で満点を獲得するなど、国内外で高い評価を得ています。特に、実写とシナリオの融合、複数の主人公による物語構成などが評価されています。

受賞歴

日本ゲーム大賞2008 - フューチャー部門
ファミ通アワード2008 - 優秀賞 Dramatic Prize
日本ゲーム大賞2009 - 年間作品部門 優秀賞
CEDEC AWARDS 2010 - ビジュアル・アーツ部門 優秀賞

関連作品

街 〜運命の交差点〜: 本作と同じく渋谷を舞台としたサウンドノベル。
CANAAN: カナン編を題材としたアニメ作品。
タイムトラベラーズ: 本作のスタッフが再集結して制作したアドベンチャーゲーム。

まとめ

『428 〜封鎖された渋谷で〜』は、緻密なシナリオと実写による演出が融合した、唯一無二のサウンドノベルです。複数の主人公の物語が複雑に絡み合い、プレイヤーの選択によって結末が変化する、奥深いゲームシステムも魅力です。未プレイの方は、ぜひ一度体験してみてください。

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