56口径100mm艦載砲

B-34 100mm艦載砲と79型艦載砲の歴史

本記事では、ソビエト連邦における100mm単装艦載砲B-34と、それを基に改良され連装砲化した中華人民共和国の79型 (H/PJ-33)艦載砲について総合的に解説します。

B-34 100mm艦載砲の開発

B-34艦載砲は、1936年にボルシェビク工場でイワノフ技師の指揮の下に開発が始まりました。このプロジェクトは、前年に行われたB-14砲の試験が不成功に終わったことを受けてのものでした。新しい砲はB-34と名付けられ、1937年にプロトタイプが完成しました。その後の試験では改良が求められ、1941年には最初の量産型が42門作られましたが、機能面で問題が多かったと言われています。

B-34艦載砲の搭載最初の艦艇は、キーロフ級巡洋艦であり、1941年には改良型B-34Uが開発されました。B-34Uでは半自動式の気圧式閉鎖機が採用されたものの、装填時の不具合や信管設定の問題が残りました。これらは1948年に登場したB-34-USMで改善され、1949年から生産が開始されました。1951年にはリガ型フリゲートのB-34-USMAにおいて、Sfera-50レーダー式射撃指揮システムも導入されました。

ただし、後の航空機の高速化により、ソビエト連邦海軍は76mmや57mm砲に重点を移し、B-34は次第に搭載が減少しました。

B-34を搭載した艦艇

B-34艦載砲は、以下の艦艇に搭載されました：

• - ソビエツキー・ソユーズ級戦艦
• - クロンシュタット級重巡洋艦
• - キーロフ級巡洋艦
• - コラ型フリゲート
• - リガ型フリゲート
• - 成都級フリゲート
• - 江南型フリゲート
• - 江滬I型フリゲート

79型艦載砲の開発背景

1950年代になり、中国人民解放軍海軍は初期のフリゲートとして、ソビエト連邦のリガ型フリゲートに基づく6601型（成都級）や065型（江南型）を主力としていました。これらの艦もまた、B-34単装砲を主砲に装備していました。

その後、中国は053型シリーズなど独自のフリゲートを開発する中で、主砲の発射速度向上が求められるようになります。しかし、中ソ対立の影響で、新たにソビエト製の艦砲を取り入れることが難しく、結果としてB-34を基に連装の半自動砲79型（H/PJ-33）が1970年から開発され、1979年に制式化されました。

1990年代には、79A/92型（H/PJ-33A）への軽量化と発射速度向上が実施され、さらに99型（H/PJ-33B）ではステルス性が考慮された多面体形状が採用されました。その後、2000年代には既存の79型や79A型を99型へと更新する動きが進みました。

79型を搭載した艦艇

79型艦載砲は以下の艦艇に装備されています：

• - 江東型フリゲート（H/PJ-33）
• - 江滬II/III型フリゲート（H/PJ-33）
• - 江滬V型フリゲート（H/PJ-33→H/PJ-33B）
• - 江衛I型フリゲート（H/PJ-33）
• - 江衛II型フリゲート（H/PJ-33A→H/PJ-33B）
• - 旅大III型駆逐艦（051G型）（56SM→H/PJ-33B）
• - 旅滬型駆逐艦（H/PJ-33A→H/PJ-33B）
• - 旅海型駆逐艦（H/PJ-33A→H/PJ-33B）
• - チャオプラヤー級フリゲート（H/PJ-33、H/PJ-33→H/PJ-33B）

結論

B-34艦載砲の開発は、艦載砲技術において重要なステップであり、その後の79型に引き継がれました。両者の艦載砲は、それぞれの時代において海軍の戦力を支える重要な役割を果たしました。今後も、これらの砲は海軍戦力の進化の一端として注目されることでしょう。

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