7.5 cm Leichtgeschütz 40

7.5 cm Leichtgeschütz 40について

7.5 cm Leichtgeschütz 40（通称LG40）は、第二次世界大戦中にドイツ陸軍が使用した無反動砲です。この砲は、特に空挺部隊における重火力の一部として設計され、優れた機動性を提供しました。LG40の開発は1937年に始まり、無反動砲技術が活用された結果、当時の戦術にマッチした新たな火器が誕生しました。

開発の背景

LG40の開発は、ラインメタル社によって行われました。目的は、空挺部隊が使用できる投下可能な重火器の配備でした。初期段階では、クルップ社も関連したが、最終的にはラインメタル社が選ばれました。開発初期には「LG1」という名称が付けられていましたが、後に「Leichtgeschütz 40」に改名され、制式名として定められました。

設計と仕様

LG40はドイツ製の無反動砲の特徴でもある独自の設計が施されています。一般的な砲弾と異なる特殊なカートリッジを使用しており、独特な弾道性を持つように設計されています。榴弾は7.5 cm GebG 36から流用され、対戦車弾は7.5cm FK 16 nAから借用されています。このアプローチにより、LG40の弾薬は既存のものを活用できたため、研究と製造の効率が向上しました。

ただし、LG40にはいくつかの技術的な問題もありました。発砲時に生じるガスが装置を汚損する問題があり、これを解決するには薬室全体の再設計が必要でした。しかし、ラインメタル社はこの改修を選択せず、生産ラインを維持する道を選びました。また、300発発射後に砲架が不安定になり、分解するという深刻なトラブルも発生しました。この問題は、砲弾の施条によるトルクの影響によって引き起こされたもので、結果的にノズル内部に特別な構造を追加して問題に対処しました。

実戦への投入

LG40が最初に実戦に投入されたのはクレタ島の戦いで、降下砲兵大隊がこれを装備していました。ドイツ空軍や武装親衛隊の降下部隊でも広く使われ、特に第500SS降下猟兵大隊では、パルチザン指導者ヨシップ・ブロズ・チトーに対する作戦で4門使用されました。また、山岳猟兵部隊はLG40の軽量さを評価し、1942年のコーカサス山脈での戦闘にも利用しています。

結論

7.5 cm Leichtgeschütz 40は、その軽量性と取り扱いやすさから、空中での使用に特化した火器として重要な役割を果たしました。しかし、設計上の問題と実戦でのトラブルも抱えており、これらの経験から生まれた教訓は、その後の火器設計に影響を与えたでしょう。無反動砲は戦術的に重要な資産であり、その特性が重視される場面は多く見られました。

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