96式40mm自動てき弾銃

96式40mm自動てき弾銃の概要

96式40mm自動てき弾銃は、陸上自衛隊で運用される先進的な自動擲弾発射装置です。豊和工業が手掛けたこの銃は、1996年から配備が始まり、特に96式装輪装甲車において12.7mm重機関銃M2と組み合わせて使用されます。主に普通科部隊の車両に搭載されており、機甲科及び中央即応集団の車両はM2を装備しています。

特徴と性能

この自動てき弾銃の特徴は、地面に三脚架を設置しての使用が可能で、機動性を損なうことなく戦闘に投入できる点です。また、対人及び対軽装甲車両に利用できる多用途性があります。オペレーションの際には、ベルトリンク式給弾システムが採用されており、これにより単射と連射の両方が行えます。特に自動再装填機構においては、遊底を使わずに銃身を前後させて装填するブローフォワード方式が使われます。

弾薬供給は銃身の左側にある弾倉から行われ、使用される弾薬はダイキン工業製の40mm×56サイズで、対人および対軽装甲用の榴弾です。また、第一の弾薬は全長112mm、重さ371gの成形炸薬榴弾であり、演習用の「40mm演習てき弾」も準備されています。一方で、陸上自衛隊の水陸両用車両AAV7に搭載されるMk19オートマチックグレネードの40x53mm弾薬との互換性はありません。

平成23年度の富士総合火力演習では、ダットサイトを装備した新型の96式40mm自動てき弾銃が登場し、これにより精度と射程が向上しました。

登場作品

96式40mm自動てき弾銃は、さまざまなメディア作品にも登場しています。特に、漫画『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』では、自衛隊が異世界の軍勢に対抗するために使用されています。また『自衛隊超法規201X』では、韓国へ派遣された自衛隊員が北朝鮮軍に対して使用するシーンが描かれています。さらに、小説『海の底』では、横須賀市での掃討作戦に投入される様子が描かれ、戦国時代を舞台にした『続・戦国自衛隊』でも自衛隊の装備品として重要な役割を果たしています。

参考資料

96式40mm自動てき弾銃に関する詳細は、`自衛隊装備年鑑 2005-2006`やその他の資料に記載されています。これにより、この装備が陸上自衛隊において如何に重要であるか、またその多面的な役割について理解を深めることができます。

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