BMB

株式会社BMB：カラオケ業界を彩った歴史

株式会社BMB（旧 株式会社ユーズ・BMBエンタテイメント）は、かつて通信カラオケ機器の製造・開発・運用を事業としていた会社です。カラオケ黎明期から業界をリードし、数々の名機を世に送り出してきました。2010年5月、エクシングに吸収合併され、その歴史に幕を閉じましたが、海外の関連会社では現在も「BMB」の名が使われ続けています。

黎明期から業界を牽引

BMBの前身は「日光堂」という会社で、創業当初からカラオケ機器の開発や音源制作を行っていました。2000年にUSENグループの傘下に入り、2001年に「ユーズ・BMBエンタテイメント」へと社名を変更。その後、2005年に現在の「BMB」となりました。「BMB」という社名は、「Best Music Boomer」の略です。

業務用通信カラオケの雄

BMBは、「neon」「B-kara」といった業務用通信カラオケで知られています。特に「UGA」は次世代機として高い人気を誇りました。しかし、2010年1月20日に親会社がUSENから同業のエクシングへと変わり、同年7月1日にエクシングに吸収合併され、会社は解散しました。

ヒトカラの商標権

BMBはセガ・ミュージック・ネットワークスの全株式を取得した際、「ヒトカラ」の商標権も譲り受けました。当時まだマイナーだった「ヒトカラ」という言葉は、BMBの商標権取得によって、その存在を広く知られるようになりました。

親会社の異動と業界再編

2009年9月30日、親会社のUSENがBMBの全株式をブラザー工業に売却することで基本合意。同年10月30日には、ブラザー工業の子会社であるエクシングが、BMBの全株式を1円で取得し、負債230億円も引き継ぐという譲渡契約を締結しました。

公正取引委員会の審査を経て、2010年1月20日にエクシングがBMBの全株式を取得。買収当初は2社2ブランド体制を維持する方針でしたが、統合効果を早期に実現するため、2010年5月10日にエクシングを存続会社とする合併契約を締結。同年7月1日付でBMBは解散しました。この結果、エクシングは業務用通信カラオケ業界で「JOYSOUND」と「UGA」を保有することになり、業界はエクシングと第一興商の2社による寡占状態となりました。

USENとの関係は、合併後も業務取引として継続されましたが、旧BMBの子会社や事業所の統廃合については、具体的な情報が公表されていません。

BMBの歴史

以下に、BMBの主な沿革をまとめます。

1962年12月：大阪市生野区にて「日光堂」創業。
1972年4月：株式会社日光堂に改組。
1975年5月：業務用8トラックカラオケテープ・機器の販売開始。
1984年6月：業界初のCDカラオケシステムを日本マランツと共同開発・発売。
1995年3月：パイオニア・JHC（現BMB）・東映ビデオと共同開発した通信カラオケシステム「BeMAX'S」発売。
1997年5月：BeMAX'S連合から離脱し、独自開発の通信カラオケシステム「neon」を発売。
2000年10月：有線ブロードネットワークス（現USEN）と資本・業務提携。
2001年3月：株式会社ユーズ・ビーエムビー エンタテイメントに社名変更。
2002年3月：通信カラオケシステム「B-kara」発売。
2004年5月：通信カラオケシステム「UGA（ウガ）」発売。
2005年1月：社名を株式会社BMBに変更。
2010年7月1日：エクシングに吸収合併され解散。

関連情報

エクシング：現在の法人。
USEN：旧親会社。
UGA (カラオケ)：BMBが開発したカラオケ機種。

外部リンク

株式会社BMB: 2010年2月13日のキャッシュ
BMBインターナショナル: 海外向け製品全般
美音美国際貿易（上海）有限公司: 中国


BMBは、カラオケ業界の発展に大きく貢献した企業の一つです。その技術とブランドは、形を変えながらも今もなお、業界に影響を与え続けています。

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