CMCマグネティクス

CMCマグネティクス（CMC Magnetics Corporation、中国語: 中環股份有限公司）は、台湾を代表する光ディスクメーカーであり、その規模は世界最大級です。同社は、CD、DVD、BDといった様々なストレージメディア製品の製造を手掛けています。自社ブランドである「Mr.DATA」の製品販売に加え、世界中のメーカーへのOEM供給も行っているのが特徴です。

幅広い製品ラインナップとブランド展開

CMCマグネティクスは、単に製造を行うだけでなく、複数のブランドを展開しています。「Mr.DATA」のほか、「TEON」、「HP」、「PHILIPS」などのブランドで製品を販売しており、さらに傘下には「Verbatim」ブランドも抱えています。この幅広いブランド展開により、多様な顧客ニーズに対応できる体制を構築しています。

多岐にわたる事業展開

光ディスク製造をコア事業とする一方、CMCマグネティクスは台湾国内において、映画やビデオのレンタルショップといったエンターテイメント関連ビジネスにも積極的に投資を行っています。これにより、事業ポートフォリオの多様化を図り、総合的なエンターテイメント企業としての側面も持っています。

歴史と発展

1978年に中環股份有限公司として設立された同社は、当初は磁気テープの生産からスタートしました。1990年代に入ると、ビデオカセットの組み立てやCD-Rの研究開発に着手し、1996年には記録型CD（CD-R）の量産化に成功。その後、DVDやBDといった次世代光ディスクの生産にも積極的に取り組み、技術力を高めてきました。

2000年代には、富士通との合弁会社設立によりタッチパネルの開発・生産にも進出するなど、事業領域を拡大。2015年には太陽誘電から生産ライセンスを取得し、太陽誘電の材料を用いたCD-R、DVD-R、DVD+Rの生産を開始しました。さらに2019年には、三菱ケミカルメディアの記録メディア事業を買収し、グローバル展開を加速させています。

グローバル展開とVerbatimブランドの獲得

特に注目すべきは、2019年の三菱ケミカルメディアの記録メディア事業の買収です。これにより、CMCマグネティクスはVerbatimブランドを獲得し、グローバル市場でのプレゼンスを大幅に高めました。買収後、日本法人のEMC Japan株式会社はVerbatim Japan株式会社に社名変更され、日本市場でのブランド展開を強化しています。

その他の活動

CMCマグネティクスは、過去にMOD電視快棋戦（現在はCMC杯電子快棋戦）という囲碁の大会をスポンサードするなど、文化的な活動にも貢献しています。

CMCマグネティクスは、光ディスクの製造にとどまらず、多角的な事業展開を通じて、グローバル市場で存在感を増している企業と言えるでしょう。

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