CODLAG

ディーゼルエレクトリック・ガスタービン複合推進方式 (CODLAG)

ディーゼルエレクトリック・ガスタービン複合推進方式（CODLAG）は、現代の海軍艦艇に採用されている高度な推進システムの一つです。この方式は、その名の通り、ディーゼルエンジンとガスタービンエンジンを組み合わせて使用し、低速・巡航時にはディーゼル・エレクトリック推進を利用し、高速移動時にはガスタービンエンジンを活用します。これにより、さまざまな運航条件に対応可能な柔軟性を持つ艦艇が実現されます。

CODLAGの仕組み

CODLAGは、低速時にはディーゼルエンジンが発電機を駆使して発電し、その電力で推進用のモーターを回します。この仕組みにより、ディーゼルエンジンの効率性と耐久性を享受しつつ、低速での安定した運航が可能となります。さらに、高速時にはガスタービンエンジンを利用して、より高い推力を得ることができるため、追い風や緊急時の機動力向上にも寄与します。

CODLAG方式の大きな特徴の一つは、ディーゼルエンジンとガスタービンエンジンの回転特性を発電機を介することで調整できる点です。この情報は、ギアボックスの設計を簡素化する助けとなります。しかし、完全に特性の違いを吸収できるわけではないため、やはりギアボックス設計にはある程度の複雑さが伴います。それでも、CODLAGは他の方式、具体的にはCODAG（ディーゼル・ガスタービン複合推進）やCODOG（ディーゼル・エレクトリック切替方式）と比べると、設計上のメリットがあります。

他の推進方式との比較

ディーゼル・ガスタービン複合推進（CODAG方式）は、ディーゼルエンジンとガスタービンエンジンを同時に使うことで、高速性能を発揮しようとしますが、エンジンの回転特性が顕著に異なるため、ギアボックスの設計が非常に困難となります。一方、CODOG方式は、必要な時に両者を切り替えることでその問題を解消しようとするものですが、推力の連続性には劣ります。

さらに、COGLAG方式も存在します。これは、CODLAG方式の際にディーゼル・エレクトリック推進をガスタービンによるターボ・エレクトリック方式に置き換えるシステムです。これにより、さらなる効率化を図ることができますが、各方式にはそれぞれの長所と短所が存在します。

採用例

CODLAG方式は、いくつかの国の海軍に採用されています。例えば、イギリス海軍の23型フリゲートや、イタリア海軍のカルロ・ベルガミーニ級フリゲート（2代）。他にも、ドイツ海軍のバーデン・ヴュルテンベルク級フリゲート、韓国海軍の大邱級フリゲート、アメリカ海軍のコンステレーション級ミサイルフリゲート、さらにスペイン海軍のボニファス級フリゲートによっても利用されています。

このように、CODLAG方式は現在の海軍艦艇において重要な役割を果たしており、技術の進歩によりより効果的な運用が追求されています。

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