Dynamite!! 〜勇気のチカラ〜

Dynamite!! 〜勇気のチカラ〜

概要

Dynamite!! 〜勇気のチカラ〜（通称：Dynamite!!）は、FEGが主催した日本の格闘技イベントです。2003年から2010年まで毎年12月31日に開催され、大晦日の風物詩として多くの格闘技ファンに親しまれました。立ち技であるK-1ルールと総合格闘技ルールを組み合わせた、バラエティ豊かな対戦カードが特徴でした。

歴史

日本の格闘技界における大晦日イベントの歴史は、Dynamite!!の誕生以前にさかのぼります。2001年、K-1は「INOKI BOM-BA-YE」（猪木祭）に関与し、TBSテレビで中継される初のK-1対猪木軍形式の興行が行われました。

翌2002年には、PRIDEを運営するドリームステージエンターテインメント（DSE）も加わり、同年8月には国立競技場で合同イベント「Dynamite! SUMMER NIGHT FEVER in 国立」を開催。これは9万人動員、PPV10万件という記録的な成功を収めました。同年大晦日にも、K-1とDSEの協力体制で猪木祭が開催され、K-1ルールも導入されました。

しかし、格闘技界を取り巻くトラブルの影響で、2003年の大晦日興行は分裂。K-1事業を引き継いだFEGは、「Dynamite」を冠した単独イベント「K-1 PREMIUM Dynamite!!」をスタートさせました。これがDynamite!!シリーズの原型です。

2003年以降も、FEG主催のDynamite!!は開催を継続。同時期には「PRIDE男祭り」や「やれんのか! 大晦日! 2007」といった他の大晦日格闘技イベントと競合しながら展開されました。

2008年からは、イベント名が「Dynamite!! 〜勇気のチカラ〜」に変更されました。これは、FEGおよび元PRIDEスタッフが新イベント「DREAM」を旗揚げしたことを受け、K-1ルール主体からミックスルール中心へシフトし、「K-1 PREMIUM」の看板を下ろしたためです。

その後、2010年までDynamite!!は主要な大晦日格闘技イベントとして開催されました。TBSでは、2005年のレコード大賞放送日変更を機にDynamite!!の放送枠を拡大し、大晦日の長時間特番として定着させました。一時は5時間半に及ぶ撮り出し（2007年は生中継含む）での放送や、2008年にはボクシング中継を挟むなどしましたが、2010年は21時からの2時間半放送に短縮されました。地上波終了後には、有料チャンネルであるスカチャンでの完全中継も行われました。

2011年の開催は、TBS格闘技班の解散やFEGの経営難により断念され、2010年が最後の大会となりました。なお、2011年大晦日には、DREAMとIGFが合同で「元気ですか!! 大晦日!! 2011」という格闘技イベントを開催しています。

Dynamiteというイベント名は、2015年9月19日に、Bellator MMAとGLORYがアメリカで開催した合同興行のタイトルとして採用される事例も見られました。

ルール

Dynamite!!では、立ち技のK-1ルール、総合格闘技ルールが中心でしたが、異なるジャンルの選手が対戦するミックスルールや特別ルールでの試合も積極的に組み込まれました。これにより、ファンは多様なスタイルの戦いを楽しむことができました。

関連イベント

Dynamite!!と同様に大晦日に開催された主な格闘技イベントとしては、PRIDE男祭り（2003-2006）、INOKI BOM-BA-YE（2000-2003）、やれんのか! 大晦日! 2007（2007）があります。また、誕生のきっかけとなったDynamite!（2002年8月）、FEG主催のK-1 ROMANEX、アメリカでのDynamite!! USA、戦極 Soul of Fightなども関連イベントとして挙げられます。

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