Electric Mole

『Electric Mole』（エレクトリック・モール）は、2003年12月17日に東芝EMI/Virgin Musicから発売された、椎名林檎のライブ映像集です。2013年11月13日には、ユニバーサルミュージック合同会社からBlu-ray Disc版もリリースされました。Blu-ray Disc版は、ボックス・セット「LiVE」にも収録されています。

この作品は、初回生産限定盤と通常盤の2形態で発売されました。初回生産限定盤は、ハードカバーのカラクリ・ブック仕様で、本とディスクケースが一体化した特殊な作りになっています。本の中には、椎名林檎の5年間の軌跡を辿る写真が掲載され、DVDには特典映像も収録されています。通常盤は、税込み価格が4,170円と、椎名林檎の名前の語呂合わせになっているのが特徴的です。

概要

この映像作品は、椎名林檎が3枚目のアルバム『加爾基 精液 栗ノ花』をリリース後に行った全国ツアー「椎名林檎 実演ツアー 雙六エクスタシー」の模様を収録しています。2003年8月から9月にかけて開催されたこのツアーから、9月3日の京都会館公演と、9月27日に追加公演として行われた日本武道館公演を中心に構成されています。

また、この作品は東京事変が活動を開始するきっかけになったものでもあります。ただし、このツアーでは東京事変はバンドとしてではなく、椎名林檎のバックバンドとして登場しました。後に椎名林檎は、東京事変としての活動を始めることを決意した理由として、「このツアーを行った後、このメンバーとならやっていけると確信した」と語っています。

実際のライブで演奏された「依存症」、「歌舞伎町の女王」、「本能」は、この映像作品には収録されていません。また、日本武道館公演でのみ披露された「幸福論 (悦楽編)」や、新曲「りんごのうた」は、一部がカットされた状態で収録されています。

収録曲

全作詞・作曲：椎名林檎　（注記を除く）　全編曲：東京事変

椎名林檎 実演ツアー 雙六エクスタシー

このツアーは、椎名林檎が約2年ぶりに行った全国ツアーです。サポートアルバムとして『加爾基 精液 栗ノ花』が用いられましたが、ファーストアルバム『無罪モラトリアム』、セカンドアルバム『勝訴ストリップ』からも楽曲が披露されています。また、カバーアルバム『唄ひ手冥利〜其ノ壱〜』からも多くの楽曲が披露され、過去のライブに比べてカバー曲が多く演奏されたことが特徴です。

9月27日には追加公演として初の日本武道館公演が行われ、この公演で後にリリースされるシングル「りんごのうた」が初披露されました。当日、来場者全員には、椎名林檎の5年間を振り返る遊具「雙六エクスタシー」がお土産として配布されました。

また、デビュー5周年を記念して、椎名林檎が愛用するドイツのギターメーカー、デューゼンバーグ社から、椎名林檎モデルのエレキギター「Duesenberg DSR-SR 椎名林檎モデル“市松”」が限定生産で発売されました。このギターは、ツアーで椎名林檎がメインギターとして使用しました。

ツアーの日程

（ツアーの日程の詳細は省略します）

ツアーのセットリスト

（ツアーのセットリストの詳細は省略します）

東京事変

このツアーでは、東京事変はバックバンドとして参加しています。当時のメンバー構成は以下の通りです。

シーナリン瑚：ウタ・ギター
カメダセー時：ベース
ヒラマミキ緒：ギター
ヒーズミマサユ季：ピアノ
ハタトシ樹：ドラム

このツアーでの活動が、後の東京事変としての本格的な活動へと繋がっていきます。

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