F209i

「デジタル・ムーバ F209i HYPER」は、NTTドコモのmovaシリーズとして、富士通によって開発された携帯電話端末です。このモデルは、当時の携帯電話市場において重要な転換点となりました。

概要

2000年代初頭、iモードの普及は携帯電話の利用方法を大きく変え、それまで通話専用端末とされていたスタンダードモデルの20Xシリーズにも、iモード機能の搭載が求められるようになりました。その流れを受け、209iシリーズからiモードが導入されました。

「F209i HYPER」の特徴は、その軽量コンパクトなボディにあります。わずか63gという軽さは、当時としてはトップクラスで、携帯性の高さが魅力でした。さらに、カラー液晶を搭載し、視認性も向上。ユーザーインターフェースにも工夫が凝らされ、4種類のキャラクターが登場する「きゃらいふ」機能は、遊び心のある楽しい体験を提供しました。

また、着信メロディには、FM音源の4和音に対応し、従来の単音の着信音とは一線を画す豊かなサウンドを奏でることができました。

歴史

「F209i HYPER」は、以下の過程を経て発売されました。

2000年3月21日：電気通信端末機器審査協会による技術基準適合認定の設計認証を取得。（設計認証番号A00-0260JP、J00-0076）
2000年3月24日：テレコムエンジニアリングセンターによる技術基準適合証明の工事設計認証を取得。（工事設計認証番号WZA0015）
2000年6月13日：N209i、P209iとともにドコモから発表。
2000年6月20日：N209i、P209iとともに発売開始。
2012年3月31日：movaサービスの終了に伴い、この日をもって使用不可となりました。

「F209i HYPER」は、iモード黎明期における携帯電話の進化を象徴する一台と言えるでしょう。軽量でありながら、当時の最新機能を搭載し、多くのユーザーに利用されました。movaサービス終了とともに、その役目を終えましたが、日本の携帯電話史において重要な足跡を残しました。

関連機種

F210i：F209iの後継機種にあたるモデル。
F503i：より多機能に進化したFシリーズのモデル。

外部リンク

ケータイ新製品SHOW CASE NTTドコモ F209i（ケータイWatch 2000年6月28日）

この外部リンクでは、当時の製品レビュー記事を読むことができ、F209i HYPERのより詳細な情報を知ることができます。

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