Indeo

Indeo Video (インデオビデオ)とは

Indeo Videoは、1992年にアメリカのインテル社によって開発されたビデオコーデックです。かつては、Apple ComputerのQuickTime（MOV形式）やマイクロソフトのVideo for Windows（AVI形式）といった主要な動画フォーマットで、広く利用されていました。

主な特徴

初期のデジタルビデオ技術において、Indeo Videoは重要な役割を果たしました。しかし、利用には専用のコーデックのダウンロードとインストールが必要であったため、インターネット上の動画配信ではあまり普及しませんでした。主に、ゲームのCD-ROMやDVD-ROMにコーデックが同梱され、ゲーム内の動画再生に用いられることが多かったのです。

衰退と移行

インテル社がIndeoを米Ligos Corporationに売却した頃から、ゲーム業界での採用は徐々に減少していきました。同時期にMPEG-1や、より新しいMPEG-4（DivXやxvidなど）、Windows Media Videoといった他のコーデックが登場し、それらへと移行が進みました。2000年代後半以降は、さらに進化したVC-1やH.264といったコーデックが主流となり、Indeoの利用は過去のものとなりました。

トラブル

Windows XP Service Pack 1にはIndeo Video 5コーデックが含まれていなかったため、パソコンゲームなどの動画が再生できないという問題が多発し、一時的にユーザー間で大きな混乱を招いたこともありました。

現在の状況

Indeoは2000年にLigos Corporationへ売却されました。Ligos Corporationの公式サイトでは、以前は無料版のIndeoコーデックが配布されていましたが、現在は有料版のみが販売されています。しかし、古い無料版は「Indeo」や「iv5setup.exe」といったキーワードで検索することで、まだ入手が可能な場合があります。

オーディオコーデック

IndeoにはオーディオコーデックであるIndeo Audioも存在しますが、こちらはほとんど利用されていません。

コーデック一覧

Indeo Videoには、以下のコーデックが存在します。

Indeo Video 3.2 Codec (IV32)
Indeo Video 4 Codec (IV41)
Indeo® Video 5 Codec (IV50)
Indeo Video Raw (YVU9) Codec
Indeo Audio Codec

関連情報

コーデック：動画や音声データを圧縮・展開するためのソフトウェアやハードウェア。

外部リンク

* Ligos Corporation » Indeo


Indeo Videoは、かつては多くのユーザーに利用された重要なビデオコーデックでしたが、技術の進歩と市場の変化により、その役割を終えました。しかし、その歴史はデジタルビデオ技術の発展を語る上で欠かせないものとなっています。

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