Kmモビリティサービス

株式会社kmモビリティサービス（ケイエムモビリティサービス）

株式会社kmモビリティサービスは、国際自動車株式会社（旧：kmホールディングス）の100％子会社であり、バス事業を専門に展開しています。元々は国際自動車の直営事業としてバス事業が行われていましたが、2009年の持株会社化に伴い「株式会社ケイエム観光」として分社化されました。その後、2013年5月に「ケイエム観光バス株式会社」に社名変更し、2021年4月より現在の社名となっています。

概要

営業拠点

東京支店
大森営業所（大田区大森南）：貸切バス、乗合バス、特定バス
大阪営業所
（大阪市西淀川区中島）：貸切バス
2024年5月に国際ハイヤー大阪営業所と統合し国際自動車大阪株式会社となりました。

沿革

観光バス事業

観光バス事業は、東京を代表する大手事業者の一つとして知られています。特に、高級観光バスの導入に積極的な姿勢を示しており、快適な移動空間を提供することに力を入れています。過去には、1995年に旧・藤田観光自動車、2016年にニュー東京観光自動車を吸収し、事業規模を拡大してきました。

京都地区においては、かつて京都支店が運行を行っていましたが、京阪電気鉄道に譲渡され、同社傘下の京阪国際観光自動車となり、kmグループは一時京都から撤退していました。その後、1968年に京都バス（当時は京阪グループではない）から事業を譲受し、再び京都地区での事業を再開しました。しかし、現社名への変更後、京都営業所を閉鎖し、再び京都地区から撤退することとなりました。

東京ヤサカ観光バスと共同で、三越伊勢丹ニッコウトラベル（運行当初は「三越トラベルセンター」）主催のバスツアー「三越伊勢丹プレミアムクルーザー」を運行しています。

特定バス事業

特定バス事業では、シャトルバスや無料送迎バスを中心に、以下の契約輸送を担当しています。

伊勢丹新宿店と駐車場を結ぶ「伊勢丹シャトルコーチ」
ホテルインターコンチネンタル東京ベイの浜松町バスターミナル・品川駅行き送迎バス
玉川髙島屋本館とガーデンアイランドを結ぶ無料送迎バス（委託契約で運転手派遣のみ、車両は玉川高島屋の100％子会社の東神開発が所有）
* 川崎フロンターレのクラブバス

路線バス事業

国際自動車時代には、1947年より「官衙バス」として官庁職員専用の乗合バスを運行していましたが、一般乗客の便乗が問題となり、1954年に東京都に事業が買収され、都営バスの一般路線となりました。

2012年からは、東京都内で路線バスの運行を再開し、レインボーブリッジを経由する「お台場レインボーバス」を運行しています。また、2013年4月から2017年5月までは、同じくレインボーブリッジを経由する「kmフラワーバス」も運行していました。

お台場レインボーバス

「お台場レインボーバス」は、レインボーブリッジ（一般道路部）を経由し、品川駅・田町駅とお台場エリアを結ぶ路線バスです。正式名称は「台場シャトルバス」で、2012年4月19日に運行を開始しました。港区から運行を委託されており、運行主体として港区、台場地区の住民代表、企業代表、ケイエム観光による「台場シャトルバス運営協議会」が組織されています。

運賃は大人220円、小児110円です。一日乗車券、定期券や港区コミュニティバス乗車券の設定がありますが、東京都シルバーパスは利用できません。

2013年1月17日より後払い電子マネーiDが導入され、2024年11月1日より三井住友カード提供の「stera transit」を活用したタッチ決済（Visa、JCB、American Expressなど主要ブランドに対応）を導入しました。2025年1月31日をもってiDとRingo Passの取り扱いを終了し、2025年4月1日よりSuica・PASMO等の交通系ICカードを導入予定です。

車両は専用の日野・レインボーIIが使用され、2017年からはkmフラワーバスで活躍した三菱ふそう・エアロスターも転用されています。車内放送のアナウンスはフジテレビのアナウンサーによるもので、遠藤玲子、山﨑夕貴、川端健嗣の3人が担当していました。2017年4月1日のルート再編に伴い、車内放送も一新され、久代萌美、松村未央の2人が担当しています。

ルート

品川駅港南口（東口）を起点とし、田町駅東口または芝浦3丁目を経由して、お台場エリアを循環するルートで運行しています。平日は10分 - 20分間隔で1日63便、土日は15分 - 20分間隔で1日57便運行しています。

kmフラワーバス（廃止）

「kmフラワーバス」は、浜松町駅とお台場を結ぶ路線バスとして運行されていましたが、2017年5月31日をもって廃止されました。

車両

2016年3月時点で、貸切バス171台、乗合バス14台を保有していました。三菱ふそう車が中心で、かつては日産ディーゼル車や富士重工業製ボディの採用も多く見られました。カラーリングは白地にベージュの濃淡を基調としたデザインが特徴で、1961年から採用されています。

長年、前面にkmのイニシャルマークをつけた正方形の行燈が装着されていましたが、2014年導入車からは通常の行灯を装備するようになりました。

かつては「ロイヤルサロンカー」シリーズと呼ばれるハイグレード観光バスが多数導入されていましたが、経営環境の変化や車両の経年により、現在は一般的な55-60人乗りの車両が中心となっています。

もう一度検索