『kona weather』の魅力
『kona weather』は日本の
シンガーソングライター杉山清貴の3rdオリジナル・アルバムであり、
1987年12月19日にVAPのEmbarkレーベルからリリースされました。このアルバムは前作『realtime to paradise』からわずか9ヶ月でのリリースとなり、杉山自身がプロデューサーを務めるなど、彼の音楽的な意図が色濃く反映されています。
エグゼクティブ・プロデューサーには
藤田浩一、遠藤勝彦、北村篤識が名を連ね、その質の高さが際立っています。
オリコンCDアルバムチャートでは最高2位を獲得し、さらに
1988年1月25日付のLPチャートでは堂々の1位を記録しました。この成功は、アルバムが持つ音楽的な魅力だけでなく、
杉山清貴の確固たる地位を示すものです。
リリース形態
このアルバムは
1987年3月21日にLP
レコードとCT、CDの三形態でリリースされました。CTとCDには
ボーナス・トラックとして、先行
シングルである「
SHADE〜夏の翳り〜」が収録されています。また、
1995年7月1日にはCDのみで再リリースされています。
音楽的評価
『kona weather』は、音楽批評家から非常に高く評価されています。『CDジャーナル』はこのアルバムの世界観を「気分はマウイかオアフか、といった感じで徹底して爽やかなムードで包み込む」と表現し、特に「南の島の風が頬をなでる感じ」が感じられるとコメントしています。
音楽評論家の久保田泰平もウェブサイト『Mikiki』で「ややロック色を増したレイドバック感覚も覗かせる」と述べ、リラクシングな
AOR感覚が高い評価を得ています。
収録曲
アルバムには多彩な楽曲が収められており、聴く人を飽きさせません。これらの曲は、心地よいメロディーと洗練されたアレンジが施されています。
kona weather - 35th Anniversary Edition
さらに、このアルバムの35周年を記念した『kona weather -35th Anniversary Edition-』が
2022年6月29日にVAPからリリースされました。この
コンピレーション・アルバムは、
杉山清貴のソロデビュー35周年を祝う企画の一環として制作され、多くのファンに支持されています。
このアニバーサリーエディションには
ボーナス・トラックとして、
シングル「
SHADE〜夏の翳り〜」のスペシャルリミックスバージョンや、カップリング曲である「
水の中のAnswer (ロングバージョン)」のSE無しバージョンなどが収録されています。また、オリジナル・アルバムには未収録だった
シングル「
風のLONELY WAY」や、そのカップリング曲「無言のDIALOGUE」も収められています。このように、過去の名曲を新たな形で楽しむことができる内容となっています。
参加ミュージシャン
アルバムの制作には多くの優れたミュージシャンが参加しており、リズムアレンジャーには鈴木茂、
松下誠、吉野弘が含まれています。ドラム、ベース、ギター、キーボードなど、多様な楽器が見事に編成されており、それぞれのプレイヤーが持つ技術と感性が生かされています。コーラスに参加したメンバーも印象的なハーモニーを生み出しています。
『kona weather』は、
杉山清貴の音楽の真髄が詰まった作品であり、彼の音楽キャリアの中でも特別な位置を占めています。これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。