LOVER'S DAY double happiness

『LOVER'S DAY double happiness』（ラヴァーズ・デイ ダブル・ハピネス）は、氷室京介が1991年8月23日にリリースした初のインストゥルメンタル・アルバムです。東芝EMI／EASTWORLDから発売され、2003年7月21日にはリマスタリングが施されたコピーコントロールCD・紙ジャケット仕様で再リリースされました。

このアルバムは、氷室京介のソロ名義で発表された楽曲を、著名な音楽プロデューサーである大村雅朗がインストゥルメンタルとして再構築した作品集です。バラードを中心とした選曲となっており、氷室京介の楽曲の新たな魅力を引き出しています。

収録曲は、主に1988年リリースの『FLOWERS for ALGERNON』、1989年の『NEO FASCIO』、1991年の『Higher Self』といったソロアルバムからの楽曲が中心ですが、BOØWY時代の代表曲である「わがままジュリエット」も収録されている点が特徴です。BOØWY時代からのファンにとっても、新鮮なアレンジで往年の名曲を楽しめる内容となっています。

特に注目すべきは、本作に収録されている「LOVE SONG」です。この楽曲は、後に1992年2月26日にリリースされた氷室京介の7枚目のシングル「Urban Dance」のカップリング曲としてシングルカットされました。インストゥルメンタル・アルバム収録曲がシングルとしてリリースされるという異例の展開からも、楽曲の完成度の高さが伺えます。

また、本作の続編として、1999年1月27日には『LOVER'S DAY II』がリリースされています。前作同様、氷室京介の楽曲をインストゥルメンタルで楽しめる作品となっており、合わせて聴くことでより深く氷室京介の音楽世界を堪能できます。

参加ミュージシャンには、Jimmy Johnson（ベース）、David Goldblatt（ピアノ）、Michel Thompson（エレクトリック・ギター）、Grant Geissman（アコースティック・ギター）、Scott Mayo、Dan Higgins（サックス）、Bill Summers（パーカッション）など、国内外のトップミュージシャンが名を連ねています。また、大村雅朗自身もキーボードを担当しているほか、松武秀樹、石川鉄男、George Landres、Robert Irvingらがコンピュータ・プログラミングで参加し、高度なサウンドプロダクションを支えています。

『LOVER'S DAY double happiness』は、氷室京介の音楽性を新たな角度から捉えた意欲作であり、インストゥルメンタル・アルバムとしても非常に完成度の高い作品です。氷室京介のファンはもちろん、インストゥルメンタル音楽ファンにとっても聴きごたえのある一枚と言えるでしょう。

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