MY これ!クション 内海和子・BEST

『MY これ!クション 内海和子・BEST』：歌手活動の軌跡を凝縮した決定盤

2003年3月19日、ポニーキャニオンより発売された『MY これ!クション 内海和子・BEST』は、内海和子の歌手活動を網羅したベストアルバムです。彼女は、1987年3月21日にリリースされた『LUNCH TIME』というアルバムをリリースしていましたが、それ以降はベストアルバムが制作されていませんでした。そのため、本作は待望のベスト盤と言えるでしょう。

本作の最大の特徴は、その収録内容の充実さにあります。『LUNCH TIME』に収録された全曲が、新たな曲順で収録されているのはもちろんのこと、『LUNCH TIME』発表後以降に発表されたシングル曲のA面、B面楽曲も網羅しています。さらに、おニャン子クラブ在籍時の楽曲や、シングル曲のカップリング曲として発表されたソロ楽曲も収録されており、彼女の歌手活動のほぼ全貌がわかる、まさに決定版と言える内容となっています。

単なる楽曲の寄せ集めではなく、内海和子の音楽的遍歴を丁寧にたどり、彼女の歌声の魅力を余すことなく伝える作品となっています。彼女のキャリアを彩った数々の名曲が、この一枚に凝縮されているのです。

収録楽曲は、売野雅勇、秋元康といった著名な作詞家や、芹澤廣明、後藤次利、松任谷正隆といった一流の作曲家、編曲家たちが手掛けた、バラエティ豊かな楽曲群です。彼女の甘く切ない歌声と、それぞれの楽曲が持つ個性的な魅力が融合し、聴くものを魅了する作品となっています。

例えば、彼女の代表曲として知られる「蒼いメモリーズ」「好きで、ごめん。」は、青春の切ない恋心を歌った、聴き馴染みのある名曲です。一方、「20歳」「桜が手を振る前に」のような、瑞々しい若者の感性を描いた楽曲や、「もう君の名前も呼べない」「波の上の小さな太陽」といった、少し大人びた雰囲気の楽曲も収録。

さらに、アルバム未収録の楽曲も多数収録されており、ファンにとってはまさに垂涎ものの内容となっています。それぞれの楽曲は、内海和子の多彩な表現力と歌唱力を余すことなく披露しており、彼女の音楽性の幅広さを改めて実感できるでしょう。

『MY これ!クション 内海和子・BEST』は、単なるベストアルバムとしてだけでなく、内海和子の音楽人生を辿るための貴重な資料としても価値のある作品です。彼女のファンはもちろんのこと、日本の音楽史における一時代を彩ったシンガーソングライターの軌跡に触れたい方にも、強くお勧めしたいアルバムです。

主な収録楽曲一覧

蒼いメモリーズ (作詞：売野雅勇、作曲・編曲：芹澤廣明)
好きで、ごめん。(作詞：売野雅勇、作曲・編曲：芹澤廣明)
20歳 (作詞：秋元康、作曲・編曲：後藤次利)
桜が手を振る前に (作詞：秋元康、作曲・編曲：後藤次利)
もう君の名前も呼べない (作詞：秋元康、作曲：国安わたる、編曲：松任谷正隆)
波の上の小さな太陽 (作詞：吉澤久美子、作曲：佐藤隆、編曲：松任谷正隆)
風はエンドレス・ストーリー (作詞：田口俊、作曲・編曲：松任谷正隆)
そんなふうに見つめないで (作詞：田口俊、作曲・編曲：松任谷正隆)
手のひらの翼 (作詞：沢ちひろ、作曲・編曲：崎谷健次郎)
サヨナラは冷たく (作詞：秋元康、作曲：崎谷健次郎、編曲：清水信之)
とっておきのビーフシチュー (作詞：秋元康、作曲：国安わたる、編曲：松任谷正隆)
ひとり歩きの午後 (作詞：内藤綾子、作曲：木戸泰弘、編曲：清水信之)
シーサイド・セッション (作詞：秋元康、作曲：西崎憲、編曲：山川恵津子)
思い出美人 (作詞：秋元康、作曲：土屋昌巳、編曲：山川恵津子)
風に抱かれて (作詞：麻生圭子、作曲：黒住憲五、編曲：国吉良一)
素顔のままで (作詞：沢ちひろ、作曲・編曲：崎谷健次郎)
プリントの夏 (作詞：秋元康、作曲・編曲：佐藤準)
好きかと言われて (作詞：内藤綾子、作曲：小森田実、編曲：清水信之)
* 回顧録 (作詞：沢ちひろ、作曲・編曲：崎谷健次郎)

※上記は一部の楽曲です。その他多数の楽曲が収録されています。

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