Miel(ミエル)は、株式会社ズーが運営する
アダルトゲーム制作ブランドです。販売はラナップが担当し、一部
ダウンロード販売サイトでは
同人サークル(企業同人)として扱われています。姉妹ブランドにはNorn(ノルン)があり、事実上の前身ブランドとして活動を休止しているCybele(キュベレ)が存在します。
ダウンロード販売サイトによっては、「Norn / Miel / Cybele」の連名で登録されています。また、Cybele作品のパッケージ版を販売していたブランドとして黒姫(くろひめ)があります。
本記事では、これらの関連ブランドについても解説します。
沿革
2004年、ズーが運営する
アダルトゲーム情報サイト「D-Dream」と連動して誕生したユメスタ(販売はラッセルの子会社OVER担当)が、
2005年に活動を休止しました。その後、ユメスタから分かれた複数のブランドがCybeleとして再編され、
ダウンロード販売に参入しました。さらに、
アニメ制作会社「南町奉行所」の傘下となり、黒姫のブランド名でパッケージ販売が行われました(ダウンロード版作品のパッケージ移植版や一部例外を除き、タイトルはそれぞれ異なります)。
2007年、Cybeleの姉妹ブランドとしてNornが設立されました。その後、CybeleとNornは南町奉行所の傘下を離れ、ラナップが販売を担当するようになりました。Cybele開発タイトルのパッケージ版は、黒姫ではなく自ブランドでの発売に移行しました。この際、審査団体もソフ倫から
コンテンツ・ソフト協同組合(CSA、審査業務は後に映像倫理機構を経て日本コンテンツ審査センター)に変更されています。
各
ダウンロード販売サイトでは、姉妹ブランドであるCybeleと併せて「Cybele / Norn」名義で取り扱われていました。Cybeleは
2009年発売の「母性天使アイシアス」を最後に活動を終了し、後継ブランドとしてMielが立ち上げられました。それ以降、連名が「Norn / Miel / Cybele」となっています。Mielの立ち上げ当初はNornの公式サイトからもリンクが張られていましたが、ブランドカラーの違いからか、現在は相互リンクが外れ、リンクページで「姉妹ブランド」として紹介されるのみとなっています。
ズーの本社所在地は
長野県上田市ですが、Mielの開発室(Nornと共用)は本社から離れた
大阪市にあります。ラナップが販売を担当しているブランドは他にもありますが、他の製作会社が運営するブランドはNorn / Miel / Cybeleの姉妹ブランドとしては扱われません。日本コンテンツ審査センター(JCRC、旧映像倫)の審査に関する手続きは、流通上の理由などにより、ラナップの取引先である
アイアールティーが行っています。
概要
Mielは、性的表現を含む
アドベンチャーゲームの開発をメインとしており、委託による圧縮データの
ダウンロード販売を主体としています。そのため、
同人誌即売会などでの頒布は行われませんが、一部の同人ショップや
家電量販店などでパッケージ販売も行われています。ほとんどのタイトルがJCRC(旧CSA→映像倫)の審査を受けており、ハブロッツが運営するGyutto.comや
DMM.comが運営するDMM.R18などでは商業ソフトと同列の扱いを受けています。
発売タイトルの多くは、同枠の商業ソフトよりも安価なため、低価格(ロープライス)ブランドとしても認識されています。フルプライス作品には参入していません。
2010年6月までの発売タイトルは、FOMA90xシリーズ用iアプリとして移植され、そこから派生した携帯電話専用
ゲームも開発されていましたが、これらはいずれも成人指定のため、D-DreamモバイルやD倶楽部などの年齢認証を要する携帯電話向けサイトで販売されていました。
発表される
ゲームはほぼ
アドベンチャーゲームに分類されますが、その多くは
ビジュアルノベルに近い方式を採用しています。物語の分岐やエンディング数は少なく、Mielのタイトルでは選択肢が全く無いこともあります。プレイヤーが物語へ介入するような演出はなく、物語を読み進める感覚が強いため、
ゲーム性はあまり高くありません。動画を使用した演出も、『お別れビデオレター』などごく一部の例外を除きほとんど用いられません。
CG鑑賞モードや回想モード、文章のスキップなど、
2000年代以降に発売された成人向け
アドベンチャーゲームの多くに採用されている仕様は一通り搭載されています。女性キャラクターは声優による全編音声が収録されていますが、主人公の男性キャラクター名はほぼ固定です。出演声優のキャスティングは非公開の場合が多いですが、一部公式サイト上で配役が公表されているタイトルも存在します。
シナリオ傾向
Cybeleでは、ソフ倫審査を受けていた黒姫でパッケージ販売された
2007年4月までの10作品を含め、鬼畜・陵辱描写がメインであり、主人公が人妻や自分に好意を持たない女性に対して不本意な関係を強いる展開が多く、
強姦、
調教、
輪姦などが行われ、
膣内射精や孕ませ表現が含まれます。これらはNornとも共通する点です。Cybeleの新作発売は
2009年の『母性天使アイシアス 〜終わりなき孕ませ
輪姦の悪夢〜』を最後に停止されており、現在はNornの公式サイト内でも姉妹ブランドとして紹介されていません。
Cybeleの活動休止後、
2009年8月に立ち上げられたMielもCybeleと同様に鬼畜・陵辱描写が強い傾向にありますが、Cybeleでは救いのない陰惨なムードの作品が多いのに対し、Mielでは
強姦や強要などの
性犯罪を含む不本意な性行為を題材としていても、ライトタッチなギャグやコメディとして処理される場合が多い点が異なります。ブランド立ち上げ当初は、ヒロインが人妻で主人公とアンモラルな関係にある
和姦メインの作品や『女戦士セラスは踊り子に転職した!』のようにヒロインが羞恥プレイを強いられる作品も存在しましたが、2010年前半のタイトルはいわゆる「寝取られ」、2010年代後半のタイトルは
ハーレムものや催眠フェティシズムを題材にしたものが多くなっています。また、Nornに比べて選択肢が一切存在しないデジタルノベル形式の作品が多く、多数の没個性なモブキャラクターの男に
輪姦される女性視点の作品が多い点も特徴です。
移植作品・メディアミックス
DVDPGへの移植は一部タイトルのみ行われています。
Miel作品については、ぶる〜べり〜そふとにて取り扱われています(各作品のタイトルは下記作品節備考欄「☆」を参照)。
Cybele作品については、
イーアンツにて取り扱われています。また、黒姫作品についても、ダイジェスト作品が
イーアンツにて取り扱われています。
ゲーム作品を原作としてノベライズしたジュブナイルポルノが、パラダイム「ぷちぱら文庫」より刊行されています(小説化された各作品のタイトルは下記作品節備考欄「★」を参照)。
主なスタッフ
Cybeleスタッフは情報がありません。
Mielスタッフも情報がありません。
作品
Cybele版と黒姫版で
ゲームのタイトルが異なる場合でも、内容は同一です。
黒姫ブランドで発売された「性奴会長」以前のタイトルは、携帯アプリ版とも
2009年9月末を以て配信を終了しています。Mielブランドでは、初期の4作品のみ携帯アプリ版が配信され、以降の作品ではリリースされていません。黒姫ブランドのダウンロード版タイトルは、
2017年11月10日からWindows 10対応版としてDMM.R18やGyutto.comなどで
ダウンロード販売を再開しました。
Cybele作品
D-Dreamで先行ダウンロードされたCybele版と黒姫版でタイトルが異なる場合は、丸カッコ内に黒姫版のタイトルを併記します。黒姫版の
ダウンロード販売開始日は、「性奴会長」を除きパッケージ版と同日発売です。
Miel作品
複数タイトルのパック販売がある場合や、共通設定のシリーズ作品の場合には注釈を付記します。
第1作 - 第20作
第21作 - 第40作
第41作 - 第60作
第61作 - 第80作
第81作 - 第100作
第101作 - 第120作
第121作 - 第140作
第141作 - 第160作
第161作 - 第180作
脚注
注釈はありません。
出典
※以下のリンク先は基本的に18禁です。
外部リンク
※以下のリンク先は全て18禁です。
Mielオフィシャルサイト (要認証)
Cybeleオフィシャルホームページ (要認証)
黒姫オフィシャルホームページ (要認証)
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