N705i

FOMA N705i／N706iII：デザインと機能性を両立したFOMA端末

日本電気（NEC）が開発し、NTTドコモから発売された第三世代携帯電話（FOMA）端末、FOMA N705iとその派生モデルであるN706iIIについて解説します。N705iは、NTTドコモとNEC、そしてデザイン家電ブランドamadanaとのコラボレーションによって誕生しました。約2年前から開発が始まり、amadanaは外観と機能面で積極的に意見を出し、洗練されたデザインと高い機能性を両立した端末となっています。

N705i：amadanaとのコラボレーションによる高性能端末

N705iは、GPS、1.7GHz帯、ワンセグ録画には非対応ですが、同時期の他の705シリーズ機種と比較しても高性能な端末でした。P705iと同様にワンセグアンテナを内蔵し、外部メモリーには最大2GBのmicroSDに対応。カメラは約200万画素CMOS、サブカメラは約33万画素CMOSを搭載しています。

筐体デザインはインテンショナリーズ（鄭秀和代表）が担当し、着うたはテイ・トウワが制作。1.6インチのサブディスプレイは、日本時間と日本国外の時間を同時に表示できるなど、高い利便性を提供しました。

さらに、5000台限定の「N705i Limited Edition 5000」も発売されました。ブラウンウッドの専用カラー、電池ボックスへのシリアルナンバー刻印、イヤホンマイクの同梱、専用の箱と、特別な仕様が魅力です。価格は6万3000円で、2007年12月1日にリアル・フリートのサイトで予約受付を開始し、わずか2日で完売しました。

地域限定カラーとして「sakura」も展開。当初は東海と九州エリアのみの予定でしたが、後に関西エリアでも発売されました。また、WORLD WINGのレンタル機種として2008年6月から使用されましたが、2014年1月31日にレンタルサービスは終了しました。

N706iII：N705iを進化させた追加モデル

2008年8月30日には、N705iの新色追加モデルとしてN706iIIが発売されました。基本スペックはN705iとほぼ同じですが、ボディの質感はやや変更されています。ボディカラーはultimate sky、polish white、polish blackの3色展開でした。型番をN705iIIとしなかったのは、当時販売されていた706iシリーズとの関連性から、新しさがないと判断されたためです。

プリインストールアプリと機能

N705i／N706iIIには、地図アプリ、海外旅行便利ツール、Gガイド番組表リモコン、DCMXクレジットアプリ、ケータイクレジットiD、iアプリバンキング、デコメ作成ツールなどがプリインストールされていました。N706iIIには、N705iに搭載されていたPLATINUM SURIKIは搭載されていませんでした。ワンセグ機能やクイックインフォ機能なども搭載していました。

開発と発売の歴史

N705iは、2007年10月31日にJATEを通過し、11月1日に開発が発表。2008年2月1日に正式に発売されました。N706iIIは、2008年8月26日に発売が発表され、8月30日に発売されました。

関連機種

N705i／N706iIIは、NECがこれまでに発売してきた他の機種、特にamadanaとのコラボレーションモデルであるN-04A、そして海外レンタル機種として使用されたN900iGなどとの関連性も注目に値します。

まとめ

FOMA N705iとN706iIIは、amadanaとのコラボレーションによる洗練されたデザインと、充実した機能性を両立させた、個性的なFOMA端末でした。限定モデルや地域限定カラーなど、コレクター心をくすぐる要素も存在します。この機種は、当時において高い評価を得ており、携帯電話の歴史において重要な位置を占める端末と言えるでしょう。

もう一度検索