Ouigo

Ouigo（ウィゴー）とは

Ouigo（ウィゴー）は、フランス国鉄（SNCF）が2013年4月から運行している格安高速鉄道サービスです。その名称は、「Here we go!」をフランス語風に読み替えたもので、既存のTGVとは独立したSNCFの子会社として運営されています。

サービスの特徴

Ouigoは、線路使用料を抑えるため、パリでは都心から約30km東に位置するマルヌ＝ラ＝ヴァレ＝シェシー駅を起点としています。そこからリヨン、マルセイユ、モンペリエなどフランス南東部の主要都市を結び、後に北部や西部へも路線網を拡大しました。LCC（格安航空会社）と同様のイールドマネジメントを採用し、需要に応じて価格を変動させることで、低価格でのサービス提供を実現しています。

歴史

2012年10月19日：Ouigo専用編成が完成し、試運転を開始。
2013年2月19日：SNCF会長が4月2日の運行開始を発表。
2013年2月20日：予約受付を開始。
2013年4月2日：運行開始。
2013年9月12日：チケット販売数が100万枚を突破。
2014年4月1日：チケット販売数が250万枚を突破。
2015年12月13日：運行区間をLGV北線・LGV大西洋線に拡大。
2017年7月2日：運行区間をLGV東ヨーロッパ線、LGVブルターニュ-ペイ・ド・ラ・ロワール線、LGV南ヨーロッパ大西洋線に拡大。
2019年：映画「ドラゴンボール超 ブロリー」公開を記念し、特別カラーの列車を運行。
2021年5月：スペインでOuigo Españaとしてマドリード～バルセロナ間で運行開始。

運賃とサービス

Ouigoは、専用ウェブサイトで3ヶ月前から購入することで、片道大人10ユーロ、小人5ユーロという低価格で利用できます。全席の25％は25ユーロ以下で販売され、オンライン旅行代理店でも購入可能です。

例として、パリ - マルセイユ間の運賃は、Ouigoの場合25ユーロですが、他の高速鉄道や航空会社と比較すると、非常に手頃な価格設定となっています。

制限事項

持ち込み手荷物は、1人1個（55cm×27cm×15cm）が無料。2個目からは追加料金が必要です。
乗車券は、乗車4日前にSMSで発券されます。
乗車駅ではチェックインが必要で、出発30分前に締め切りとなります。
出発駅のホーム通知サービスや座席での電源利用、ペット同伴は、それぞれ追加料金が必要です。

アクセス

パリ：マルヌ＝ラ＝ヴァレ＝シェシー駅から都心（リヨン駅）まではRER A線で約40分。
リヨン：サン＝テグジュペリTGV駅から都心（パールデュー駅）までは高速トラムのローヌ・エクスプレスで約30分。
リール：トゥールコワン駅から都心（リール＝フランドル駅など）まではフランス国鉄在来線またはリールメトロで。

運行系統

Ouigoは、マルセイユ、モンペリエ、リヨンなどを結ぶ路線を運行しています。2017年7月からはボルドーやストラスブールへも拡大しました。主要な途中停車駅として、リヨン・サン＝テグジュペリTGV駅、ヴァランスTGV駅、アヴィニョンTGV駅、エクス＝アン＝プロヴァンスTGV駅、ニーム駅があります。

車両

Ouigoは、TGV Duplex（Dasye編成）を改造した車両を使用しています。一等席やバー、荷物スペースを撤去し、全席二等席とすることで、より多くの乗客を輸送できるようにしました。一部の客室では1-3列の配置を採用し、2編成連結時の座席定員は1,268席となっています。一部車両はスカイブルーの専用色で塗装され、Ouigoのロゴが配されています。

また、2015年末からは、従来のTGV編成の一部もOuigo仕様に変更されています。

関連情報

TGV'>iDTGV
TGV'>TGV
TGV_Duplex'>TGV Duplex
格安航空会社

外部リンク

Ouigo公式サイト（フランス語）
SNCF Ouigo（フランス語）
格安 TGV「OUIGO」の開業後の成果-運輸調査局

Ouigoは、その手頃な価格と広範なネットワークにより、フランス国内の移動手段として、多くの人々に利用されています。

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