P903iX HIGH-SPEED

FOMA P903iX HIGH-SPEED

FOMA P903iX HIGH-SPEEDは、パナソニック モバイルコミュニケーションズが開発し、NTTドコモから発売された第三・五世代携帯電話（FOMA）端末です。この端末は、パナソニック製としては初のFOMAハイスピード対応機種であり、高速データ通信を利用できる点が大きな特徴です。

デザインとディスプレイ

デザインは、P702iDに似たフォルムを採用しています。メインディスプレイには、2.4インチのQVGA（240×320ドット）液晶が搭載されており、鮮明な表示が可能です。

カメラ

カメラ機能も充実しており、320万画素のνMaicoviconカメラはオートフォーカスに対応し、高画質の写真撮影が可能です。また、テレビ電話用のサブカメラも約11万画素のCMOSカメラを搭載しています。

データ通信とメディア再生

HSDPAに対応しており、高速データ通信を利用したコンテンツの利用が可能です。外部メモリーは、microSDメモリーカード（2GBまで）に対応しています。Windows Media Video形式（WMV, WVX, WMA, WAX, ASF, ASX）の動画ファイルも再生可能で、QVGA/30fps/ビデオ512Kbps、オーディオ64Kbpsのデータに対応しています。ストリーミング再生は容量無制限で、Windows Media DRMにも対応しており、著作権保護されたコンテンツの視聴も可能です。iモーションはダウンロードとストリーミング共に10MBまで拡張され、H.264コーデックにも対応しています。

特徴的な機能

操作ボタンは赤く光る仕様となっており、デザイン上のアクセントとなっています。また、メジャーデビュー前のアーティストioraのビデオクリップがプリインストールされており、音楽ファンにもアピールするコンテンツが搭載されていました。iアプリとしては、「DIRGE of CERBERUS LOST EPISODE -FINAL FANTASY VII-」や「ぷよぷよ～ん＆コラムス」などがプリインストールされています。

オーディオ機能

デジタルオーディオプレーヤーは、SD-Audio（AAC/AAC+SBR）と着うたフルに対応したマルチプレーヤーです。SD-AudioはP903iTVと同様に約75時間、着うたフルは約70時間の再生が可能です。さらに、Bluetoothによるワイヤレス再生もサポートしています。

FOMA 903i シリーズ共通機能

FOMA 903i シリーズ共通の機能として、着うたフル、メガiアプリ、ICカードによる認証に対応しています。一方で、GPS機能や3Gローミングには対応していません。

歴史

2006年10月12日：D903iなどとともに開発が発表されました。
2006年11月22日：TELECの技術基準適合証明を通過しました。
2006年11月30日：電気通信端末機器審査協会 (JATE) を通過しました。
2007年4月19日：発売されました。

不具合と修正

発売後、以下の不具合が確認されましたが、ソフトウェアアップデートによって修正されています。

2007年6月25日：一部のパナソニック製ミニコンポでmicroSDカードに保存した音楽データが再生できない問題が公表されました。
2007年11月7日：一部のパナソニック製ミニコンポでmicroSDカードに保存した音楽データを再生すると再生エラーが発生する問題が公表されました。

これらの不具合は、ソフトウェアアップデートによって修正されました。

関連項目

P902i
P902iS
P903i
P903iTV
P905i
FOMAハイスピード

外部リンク

NTTドコモ内紹介ページ
FOMA P903iX HIGH-SPEED | Panasonic
WMV対応のHSDPA対応機「P903iX HIGH-SPEED」
ITmedia +D モバイル：Windows Media Videoも再生可能なHSDPA端末──「P903iX HIGH-SPEED」

この端末は、当時最先端の技術を搭載し、高速通信、高画質カメラ、充実した音楽機能など、多岐にわたる機能が搭載されたモデルでした。特に音楽機能においては、Bluetoothによるワイヤレス再生や長時間再生に対応しており、エンターテイメントを楽しむための端末としての価値も高かったと言えるでしょう。プリインストールされたビデオクリップなど、コンテンツ面でも独自の魅力を持っていました。

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