PC-9800シリーズのゲームタイトル一覧

PC-9800シリーズのゲームタイトル一覧

PC-9800シリーズは、NECが1982年に発売したPC-9801を皮切りに、16ビットパソコンとして一時代を築きました。ビジネス用途からホビー用途まで幅広く利用され、特にゲームにおいては数多くの名作が生まれました。

PC-9800シリーズの隆盛

NECは、ハードウェアだけでなくソフトウェア開発者へのサポートも積極的に行い、技術情報の公開やユーザーからの要望を取り入れるなど、ユーザーに寄り添う姿勢を示しました。1985年に発売されたPC-9801VM2は、アナログRGB出力などの特徴を備え、PC-9800シリーズ前半の標準的な機種となり、多くのゲームが「PC-9801VM以降対応」を謳いました。

8ビットパソコンの衰退とともに、PC-9800シリーズは16ビットパソコン市場の主役となり、ゲームの年間発売タイトル数もPC-8800シリーズを上回りました。1991年には年間300本を超えるタイトルが発売され、その3分の1がアダルトゲームだったと言われています。フェアリーテールやエルフといったブランドが市場を牽引し、『パソコンパラダイス』などの専門誌も創刊され、アダルトゲーム市場が確立されました。

アダルトゲームの隆盛と社会問題化

アダルトゲーム市場が盛り上がりを見せる一方で、1991年には『沙織 -美少女達の館-』の万引き事件（沙織事件）が発生し、アダルトゲーム業界に大きな影響を与えました。この事件をきっかけにコンピュータソフトウェア倫理機構が発足し、業界の自主規制が進められることとなりました。

しかし、アダルトゲームの人気は衰えることなく、1992年にはエルフの『同級生』が爆発的な売り上げを記録し、恋愛シミュレーションゲームというジャンルを確立しました。

Windowsへの移行とPC-9800シリーズの終焉

1990年代に入ると、Microsoft Windowsが普及し始め、PC-9800シリーズにもWindows 3.0がバンドルされたモデルが登場しました。1995年にWindows 95が発売されると、PC-9800シリーズはDOS/V|DOS_V機に押され、徐々に衰退していきました。

2003年9月30日、NECはPC-9800シリーズの受注生産を終了し、その歴史に幕を閉じました。

代表的なゲームタイトル

以下に、PC-9800シリーズで発売された代表的なゲームタイトルを発売順に列記します。

1985年6月下旬: 森田和郎の将棋
1986年4月30日: 三國志（光栄）
1989年7月: Rance -光をもとめて-（アリスソフト）
1990年3月23日: 三國志II（光栄）
1991年5月24日: プリンセスメーカー（ガイナックス）
1992年12月17日: 同級生（エルフ）
1993年12月11日: Rance IV -教団の遺産-（アリスソフト）
1994年1月18日: パワードール（工画堂スタジオ）
1995年12月15日: 三國志V（光栄）
1996年1月26日: 雫（Leaf）
* 1996年7月26日: 痕（Leaf）

これらのゲームは、プロジェクトEGGなどのダウンロードサービスで配信されているものもあります。

PC-9800シリーズは、日本のパソコンゲーム史において重要な役割を果たし、数多くの名作を世に送り出しました。その功績は、今もなお多くのゲームファンに語り継がれています。

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