Pentium Extreme Edition

Pentium Extreme Edition (ペンティアム エクストリームエディション)とは

Pentium Extreme Editionは、インテルが2005年4月18日に発表した、x86アーキテクチャのマイクロプロセッサです。略称はPentium XE、またはPentium EEとも呼ばれます。この項目では、前身となるPentium 4 Extreme Editionについても記述します。

概要

Pentium Extreme Editionは、一つのダイ上に2つのCPUコアを搭載したデュアルコア構成を採用しています。これはPentium Dと同じ基本構造ですが、Pentium 4やPentium Dよりもさらに発熱と消費電力が大きいため、一部の熱狂的なファンやゲーマーにのみ支持されました。

後継となるCore 2 Extremeは、2006年7月に発表されました。このCPUはPentium Extreme Editionよりも性能が向上した一方で、消費電力が大幅に減少しました。これにより、消費電力あたりの性能が大幅に向上し、発熱と消費電力の問題は一気に解決しました。

Pentium 4 Extreme Edition

2003年11月3日に発表された、ハイエンドモデルのPentium 4です。CPUのパッケージはPentium 4と同じであるため、マザーボードもPentium 4とほぼ同じものが利用できるのが特徴です。

デスクトップ向けラインナップ (NetBurst世代)

Gallatin (ギャラティン)

Pentium 4 Extreme Editionの第一世代製品で、2003年11月に発表されました。サーバ・ワークステーション向けのCPUであるXeonのコアを流用しています。130nmプロセスで製造され、FSB 800MHzやハイパースレッディング・テクノロジーに対応しています。

機能的には、Northwoodコアに3次(L3)キャッシュメモリを実装した製品と考えて良いでしょう。Xeon版はL3キャッシュ容量にバリエーションがありますが、Pentium 4 Extreme EditionのL3キャッシュは2MBです。

2004年11月には、FSBを1066MHzに高速化したPentium 4 Extreme Edition 3.46GHzが発売されました。FSB以外の変更点としては、CPUパッケージがSocket 478からLGA 775に変更されています。

対応ソケット: LGA 775, Socket 478

Prescott (プレスコット)

Pentium 4 Extreme Editionの第二世代製品で、2005年2月に発表されました。コア自体は一般向けのPrescottとほぼ同じで、FSBクロックが1066MHzに引き上げられた点が異なります。

対応するインテル チップセット:
Intel 955X
Intel 925Xシリーズ
対応ソケット: LGA775

Pentium Extreme Edition

Smithfield (スミスフィールド)

Pentium Extreme Editionの第一世代製品で、2005年4月に発表されました。Pentium Dよりも1ヶ月先行して発表されました。

Pentium Dとの差別化点として、ハイパースレッディングが利用できることが挙げられます。正確には、Pentium Extreme Editionからハイパースレッディングを無効化したものがPentium Dです。これにより、Pentium Extreme Editionは1つのCPU（デュアルコア）であるにもかかわらず、OS上からは4つのCPU (Quad CPU)を搭載したシステムのように見えます。

その代わり、Pentium Extreme Editionでは、Pentium Dで利用可能な拡張版Intel SpeedStepテクノロジー(EIST)による省電力機能が無効化されています。EISTは、CPUの稼働率が低下すると動作電圧やクロックを下げ、発熱と消費電力を抑える機能です。しかし、動作電圧やクロックを瞬時に大きく変動させることは難しく、省電力状態から最高の処理能力に瞬時に復帰させることはできません。Pentium Extreme Editionは最大の処理能力を追求するため、このEISTは受け入れられないと判断されたと推測されます。

対応するインテル チップセット:
Intel 955X
Intel 975X
対応ソケット: LGA775

Presler (プレスラー)

Pentium Extreme Editionの第二世代製品で、2006年1月にPentium Dと同時に発表されました。65nmプロセスで製造され、Smithfield-XEと同様にPentium Dにハイパースレッディング・テクノロジーを加えたものです。FSBクロックは1066MHzで、800MHzのPentium Dとの差別化が図られています。

後に登場したPentium Extreme Edition 965は、EISTやC1Eなどの機能が使用できるC1リビジョンのコアを採用し、Pentium Extreme Edition 955よりも動作クロック周波数が向上しつつも大幅な省電力化が図られました。ただし、EISTは公式には無効化された状態です。

対応するインテル チップセット:
Intel 955X
Intel 975X
対応ソケット: LGA775

関連項目

Pentium D
Pentium 4
Intel Celeron

外部リンク

HT テクノロジ インテル® Pentium® 4 プロセッサ エクストリーム・エディション 製品情報
インテル® Pentium® プロセッサ エクストリーム・エディション 製品情報

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