ROMANTIC CINEMATIC

来生たかお『ROMANTIC CINEMATIC』

『ROMANTIC CINEMATIC』（ロマンティック シネマティック）は、1984年にリリースされた来生たかおの10枚目のオリジナルアルバムです。来生自身がプロデュースを手掛け、全曲の作詞を来生えつこが担当。往年の映画作品をモチーフにした歌詞が、アルバム全体をロマンティックな雰囲気に包み込んでいます。

アルバムの特徴

このアルバムは、アナログ・レコーディングによる最後の作品であり、温かみのあるサウンドが特徴です。CD版は同年9月1日にリリースされました。参加ミュージシャンには、難波弘之、松田真人、青山純など、豪華なメンバーが名を連ねています。また、クレジットには記載されていませんが、山下達郎がギターで参加しているという情報もあります。

復刻盤

『ROMANTIC CINEMATIC』は、これまでに何度か復刻されています。

1991年4月25日にCDとして再リリース（規格品番：KTCR-1054）。
1995年7月21日には、来生の歌手デビュー20周年を記念して、高城賢によるデジタルリマスターが施されたCD選書Q盤として発売（規格品番：KTCR-1565）。
2007年3月21日には、オリジナル・アルバムと企画アルバムをまとめた21枚組CD-BOX『来生たかお大全集』（規格品番：UPCY-6355/75）に、1995年版が収録されました（規格品番：UPCY-6364）。

ジャケットデザイン

アルバムタイトルは、初出のジャケットでは“ROMANTIC CINEMATIC”と表記されていますが、LPやCT、CDなどのメディアによって表記が異なっています。

LPのケース側面部：“ROMANTIC、CINEMATIC”
CTのケース側面部：“ロマンティック、シネマティック”
オリジナル版CDのケース側面部：“ロマンティック、シネマティック”“ROMANTIC、CINEMATIC”の併用
* 1991年版CDのケース側面部：“ロマンティック、シネマティック”“ROMANTIC CINEMATIC”の併用

帯の表記も異なっており、LP・オリジナル版CD・1991年版CDでは“ロマンティック、シネマティック”と片仮名で表記されています。各種ディスコグラフィーによっても、表記は片仮名やアルファベットが混在しています。

収録曲

SIDE 1

1. 裸足で散歩
2. ローマン・ホリディ
3. いつか月夜で
4. いつも永遠の夏じゃなく
5. 予期せぬ出来事

SIDE 2

1. そっとMIDNIGHT
2. 見知らぬ他人
3. 幸福
4. 夏のスクリーン
5. これから始まる物語

「裸足で散歩」は、タイトルと歌詞を改変した「日曜はダメ」として、小堺一機のアルバムに提供されています。また、「ローマン・ホリディ」の英語によるコーラスワークは、来生自身が創作したとされています。

参加ミュージシャン

Keyboards：難波弘之、松田真人、中村哲、中西康晴、野力奏一
Electric Guitar：椎名和夫
Acoustic Guitar：安田裕美
Electric Bass：伊藤広規、岡沢茂
Drums：青山純
Latin Percussions：ペッカー、斉藤ノブ、菅原由紀
Chorus：山川恵津子、鳴海寛、椎名和夫、比山清、楠瀬誠志郎
Synthesizer Programming：浦田恵司
Brass Section：数原晋、新井英治、ジェイク H. コンセプション
Strings：ジョー・アンサンブル

参加スタッフ

Executive Producer：多賀英典
Producer：来生たかお
Sound Producer：椎名和夫、来生たかお
Director：本間一泰
Recording and Mixdown Engineer：清水高志（KRS）
Art Direction, Design and Photographs：田島照久

『ROMANTIC CINEMATIC』は、来生たかおの音楽性と、映画への愛情が融合した、まさに「ロマンティック」で「シネマティック」な一枚です。ぜひ、往年の名画を思い浮かべながら、その世界観に浸ってみてください。

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