SBSビッグナイター

SBSビッグナイター

『SBSビッグナイター』は、静岡放送（SBSラジオ）が放送する、長寿スポーツ中継番組です。プロ野球中継を中心に、Jリーグなど、静岡県内のスポーツファンに幅広く親しまれています。

放送時間

原則として、水曜日から金曜日の18:00から21:00まで放送されます。2023年までは最大で22:00まで延長放送が行われていましたが、2024年からは延長枠が廃止されました。

また、上記以外の日でも、静岡県内の球場でプロ野球公式戦が開催される場合は、自主制作による中継を放送することがあります。さらに、県内のスタジアムでJリーグ公式戦が開催される際にも、同様に中継が行われます。

放送内容

プロ野球中継

2018年以降は、全曜日でニッポン放送をキー局とする「NRNナイター」を放送しています。これにより、JRN系列局とは裏送り配信での対応となっています。

2017年までは、一部の曜日でTBSラジオをキー局とする「JRNナイター」を放送していました。2007年までは火・土・日曜、2008・09年は火・土曜、2010年から2017年までは火曜日のみの放送でした。

TBSラジオが2017年限りでプロ野球中継から撤退したため、2018年には火曜日にもNRNナイターを放送。当時、NPB加盟球団の本拠地が放送対象地域にないJRNナイター参加局では唯一の放送局となり、在京球団同士の対戦や、在京球団がオリックス、楽天と対戦するカードでは、事実上ニッポン放送との相互ネットとなっていました。

2019年からは、火曜日の基本放送枠を自社制作の生ワイド番組『まだ帰りたくない大人たちへ チョコレートナナナナイト!』に充てたため、プロ野球中継のレギュラー放送日は水曜日から金曜日に短縮されました。

土曜日については、TBSラジオが2009年限りで土・日曜のナイター放送を終了したことを受け、2010年のみNRNナイターを放送しました。2011年以降は、静岡県内でナイターが開催される場合のみ、特別番組として制作・放送することがあります（2013年、2021年に実績あり）。火曜日についても、静岡県内で開催されるカードに限り放送される場合があります（2021年8月24日のように自社で放送できない場合は裏送り対応）。いずれもNRN扱いとなります。

静岡県内（草薙球場、浜松球場など）でプロ野球公式戦が行われる場合、SBSが試合開催に関与しているかどうかに関わらず、ネット受けせずに自主制作することがあります。静岡県内ローカルとなることが多いですが、年度によっては、本拠地球団の系列局の都合により、全国ネットの予備または本番カードとしてNRNに配信する場合もあります。

また、NRN独占となっているヤクルト主催試合がJRNネットの曜日に実施された場合も、静岡県内開催時限定でNRN系列社としての自主制作が認められていました（-2017年）。1993年から2001年の間は、火・土・日曜日に横浜とヤクルトのいずれかが巨人と対戦する際の裏カードに限り、JRN向けのヤクルト・横浜主催ゲームを本番または予備カードとして製作した実績があります。

SBSには専属の野球解説者がいないため、解説者はホーム扱いの球団の地元局から派遣されるか、過去に解説者経験のあるプロ野球OBを単発で起用することがあります。

SBSによるプロ野球の自主制作は1974年のシーズンから開始されました。これは、前年の1973年に草薙球場にナイター設備が完備されたことや、ロッテの本拠地だった東京スタジアムが閉鎖された影響で、草薙球場でのプロ野球公式戦（特にロッテ戦）が多く開催されるようになったためです。

2024年より、静岡県内に本拠地を置くプロ野球チーム「くふうハヤテベンチャーズ静岡」が発足し、ウエスタンリーグに参加することになりましたが、SBSで中継するかどうかは現時点で明らかにされていません。

CMについては、2023年までは2回表終了までイニングごとに2分（最初の1分枠終了後、ジングルを挟んで次の1分枠）、以降は1分のCMとなっていました。しかし、2024年からは4回裏終了までイニングごとに2分、それ以降は20:56の番組終了までCMを流さず、他の放送局がCMを流している間は中継している球場の場内音のみを放送しています。JRN/NRNナイターにおいて、試合中のCM枠が1分でないのは珍しいケースです。ただし、スペシャルウィーク期間中は、従来通りイニング終了ごとに1分間のCMが挿入されます。

2018年からは、ADAM atの「Echo Night」をオープニングテーマに、「スウィートホーム」をエンディングテーマに使用しています。

2019年までは、中継開始時間を18:20に定めていましたが、2020年からは18:00に繰り上げられ、18:00開始予定の試合をプレイボールから中継することが可能になりました。

近年の自主制作実績

1990年代から2023年まで、数多くの自主制作実績があります。

以下に主な事例を挙げます。

1998年5月12日：ヤクルト対広島（草薙）をJRN全国ネット中継として制作。
2007年5月17日：横浜対巨人（草薙）、5月30日：中日対楽天（浜松）を自主制作。
2008年7月28日：中日対横浜（浜松）を自主制作（最大延長枠を23:30まで拡大）。
2009年9月1日：中日対広島（浜松）を自主制作。
2010年6月22日：中日対横浜（浜松）を自主制作し、JRNナイターとして系列局にも配信。
2011年4月26日：中日対横浜（浜松）、5月25日：横浜対楽天（草薙）、7月5日：ヤクルト対巨人（草薙）を自主制作。
2012年8月7日：中日対広島（浜松）を自主制作し、RCCカープナイターにもネット。
2013年6月29日、30日：ヤクルト対巨人（草薙）、8月6日：中日対ヤクルト（浜松）を自主制作。
2014年4月15日：ヤクルト対巨人（草薙）、6月17日：中日対西武（浜松）、7月4日：DeNA対阪神（草薙）を自主制作。
2015年5月19日：中日対広島（浜松）を3局ネットで放送。
2016年4月1日：日本ハム対ソフトバンク（草薙）、5月24日：中日対DeNA（浜松）、8月23日：ヤクルト対中日（草薙）を自社制作。
2017年4月18日：日本ハム対オリックス（草薙）、6月27日：中日対阪神（浜松）、8月1日：ヤクルト対巨人（静岡）を自社制作。
2018年7月9日：ヤクルト対巨人（草薙）、7月24日：中日対DeNA（浜松）、8月21日：日本ハム対ソフトバンク（草薙）を自社制作。
2021年6月26日：日本ハム対ロッテ（草薙）、8月25日：ヤクルト対中日（草薙）を自社制作。
2022年7月13日、14日：北海道日本ハム対東北楽天（草薙）を自社制作。

これらの事例からもわかるように、SBSビッグナイターは、静岡県内におけるプロ野球中継の重要な役割を担っています。

サッカー中継

1993年のJリーグ開幕以降、清水エスパルスまたはジュビロ磐田のホームゲームが組まれている場合は、プロ野球中継よりも優先してその試合を中継することがあります（デーゲームでも通常番組を休止して中継する場合あり）。まれに、清水・磐田のアウェイゲームを放送することもありますが、その場合もSBSのスタッフが現地に乗り込んで中継を行います。

清水と磐田の直接対決（静岡ダービー）の中継では、解説者を置かず、SBSのアナウンサー2名による応援実況を行います。この応援実況では、清水の選手がボールを支配しているときは清水担当のアナウンサーが、磐田の選手がボールを支配しているときは磐田担当のアナウンサーが「掛け合い」で実況を行います。

過去には他局との合同応援実況も行っており、2002年には北海道放送、2007年と2013年には山梨放送のアナウンサーとそれぞれ合同で実況を行いました。

サッカー中継が終了時点で、全国ネットで放送中のプロ野球中継の試合が続いている場合は、飛び乗りの形でその試合の中継を行うことがあります。この場合、CM明けのタイトルコールは省略されます。

なお、自主制作の場合でも、インターネットによるストリーミング配信は行っていません。ただし、2010年と2011年の2年間のみストリーミング中継を行っていました。

土曜日のプロ野球中継が廃止された2011年度以降も、土曜開催のJリーグ中継は『SBSスポーツスペシャル』として継続されています。

天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝戦については、ニッポン放送の『ニッポン放送サッカースペシャル』のネット受けで放送しています。

ナイタークイズ・Jゴールクイズ

プロ野球中継の場合は19:00前後（2011年度からは19:00以降のイニング間のCM中に随時告知）、サッカー中継の場合はハーフタイムに、自主制作のクイズコーナーを設けています。プロ野球中継の場合は、あらかじめ録音されたものからランダムに1問が出題されます。

スペシャルウィーク時には「ホームランプレゼント」が設定され、スタジオにアナウンサーを配置して、ホームランが出た後のイニング間にプレゼントの告知が行われます。

解説者

野球

JRN・NRN各局からの派遣
スポット解説者

詳細については前述の自主制作実績の節を参照してください。

サッカー

興津大三
岡村新太郎
桑原勝義
澤登正朗
長澤和明

過去の解説者

野球

杉下茂（TBS＝JRN）
近藤和彦（LF＝NRN）
田宮謙次郎（TBS＝JRN）
土井淳（LF＝NRN）
森中千香良（LF＝NRN）

サッカー

桑原隆
柳下正明
真田雅則

実況・リポーター

SBSに所属するほとんどの男性アナウンサーが参加しています。かつて存在したNRN公式サイト内のプロ野球ナイター中継紹介ページでは、球団の本拠地が放送対象地域にないラジオ局で唯一、実況を担当するアナウンサーが掲載されていました。

大石岳志（2022年7月時点では公式サイトに氏名はないが、2022年7月14日の裏送り分にリポーターとして出演）
岡村久則
野路毅彦
牧野克彦
新城健太（2016年 - ）
滝澤悠希（2022年 - 、岩手めんこいテレビから移籍、2022年7月13日中継分にリポーターとして初登場）
山﨑加奈（リポーターのみ、2019年入社、2022年7月14日中継分にリポーターとして初登場）
重長智子（リポーターのみ）

過去

伊藤圭介（NRNナイター公式サイトには2013年まで氏名が記載されていた）
桑原秀和（2016年 - 2022年）
小嶋健太
瀬﨑一耀（2020年入社、2021年8月25日中継分にリポーターとして登場）
濱田隼（入社初年度の2013年より出演、NRNナイター公式サイトに氏名が記載されていたが、SBSのスポーツ中継公式サイトに氏名記載はなかった、現：メ～テレアナウンサー）
原口大輝（2018年 - 2023年）
吉田幸真

その他の情報

他球場の試合速報時のチャイム音は、JRN（2010年まで）のものはTBSラジオなどの中継と比べて音程が低く、NRNは初代のモノラルバージョンを使用しています。2016年8月23日のヤクルト対中日戦や2018年7月9日のヤクルト対巨人戦では独自のチャイムを使用しました。また、2021年6月27日の日本ハム対ロッテ戦の裏送りでは、2018年以降のHBC・TBC・CBC共通のチャイムが使われました。

オールスターゲームは、開催曜日に合わせたネットワークで放送しています。日本シリーズについては、2007年以降は開催曜日に関係なくJRNネットで放送していました（以前は開催曜日に合わせて放送）。

2003年のアジア野球選手権大会兼アテネオリンピックアジア最終予選は、第2・3戦をTBSラジオからネット受けで放送しました。

関連項目

S☆1 BASEBALL（SBSテレビ）

外部リンク

* SBSビッグナイター

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