SO903iTV

FOMA SO903iTVについて

FOMA SO903iTVは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ（現・ソニーモバイルコミュニケーションズ）が開発した、NTTドコモの第三世代携帯電話（FOMA）端末です。通称「BRAVIAケータイ」として知られ、AQUOSケータイに対抗するモデルとして登場しました。

概要

SO903iTVは、高画質とエンターテイメント性を追求した端末です。従来のRealityMAXは搭載されていませんが、代わりにソニーとソニー・エリクソンが共同開発したモバイルBRAVIAエンジンを搭載しています。これにより、映像の表現力が向上し、鮮やかな色彩とクリアな映像を楽しめます。

液晶パネルも新開発され、カラーフィルタを一新したことで、色再現領域がNTSC比約90%、従来比150%に拡大されました。視野角も上下左右160度と広くなり、どの角度から見ても美しい映像を視聴できます。さらに、半透過型液晶と多層型コーティング技術「ARコート」により、映り込みを抑え、屋外でも見やすい画面を実現しています。

サウンド面では、デジタルサウンドエンハンサーを採用し、低音を豊かにするBass Enhancement効果があります。また、ノーマル、ナチュラル、ニュース、スポーツ、映画、音楽の6つの音質モードが用意されており、様々なコンテンツに合わせて最適なサウンドを楽しめます。スピーカーは背面と側面の4方向から音が出るため、臨場感あふれるサウンド体験が可能です。

プリインストールされたiアプリには、ライフタイムカレンダー、「みんなのGOLFモバイル」、「DCMX」、「iD」などがあります。音楽転送にはSonicStageが利用できますが、対応コーデックは著作権保護されていないAACのみで、ATRACは転送できません。また、イコライザなどの付加機能もSO903iに比べて限定的です。バックグラウンド再生には非対応のため、「iモード」や「メール」と音楽再生の同時実行はできません。

903iシリーズとして発表されましたが、発売は904iシリーズよりも後になりました。

ワンセグ機能

SO903iTVは、ワンセグ機能を搭載しており、テレビ番組を視聴できます。主な特徴は以下の通りです。

液晶: 3インチ16:9フルワイド液晶
技術: モバイルBRAVIAエンジン、Bass Enhancement
録画: 内蔵メモリに最大約30分以上の録画が可能（予約録画、外部メモリへの録画も可能）
再生: タイムシフト再生、追いかけ再生、1.3倍速早見再生
スタイル: ヒンジの軸をずらす構造により、液晶画面を上にして折りたたんだ際に15度の角度をつけて置くことができ、快適な視聴が可能
アンテナ: 本体側面にあり、立てるとワンセグ専用キーで操作可能

ワンセグ対応FOMAとしては最薄の19.5mm（2007年1月15日時点）と発表されましたが、パンフレットには19.9mmと記載されています。

沿革

2007年1月16日: 開発発表
2007年3月23日: 技術基準適合証明 (TELEC) 通過
2007年3月27日: 電気通信端末機器審査協会 (JATE) 通過
2007年6月22日: 発売
2007年7月4日: 不具合発生のため発売を一時見合わせ
2007年7月13日: ソフトウェアの更新を開始
2007年7月14日: 東海、北陸、関西、四国、九州にて販売再開
2007年7月18日: 北海道、東北、関東、甲信越、中国にて販売再開

不具合

発売後、以下の不具合が確認され、ソフトウェア更新による修正が行われました。

2007年7月13日: 携帯電話操作中に電話帳やメールなどのデータが消失する可能性
2008年8月5日: 特定放送局でワンセグ放送が視聴できなくなる、またはその他の不具合が発生する可能性

また、ソフトウェア以外では「5・な・JKL」キーが割れるという不具合も報告されていますが、正式な発表や対応はされていません。

関連項目

SO902i
SO902iWP+
SO903i
SO905i
SO906i

外部リンク

FOMA SO903iTV サポート情報 | NTTドコモ

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