UボートX型

UボートX型：第二次世界大戦のドイツ機雷敷設潜水艦

UボートX型は、第二次世界大戦中にドイツ海軍（クリークスマリーネ）が運用した潜水艦です。機雷敷設を主な目的として設計され、第一次世界大戦で使用されたUE型潜水艦を参考に開発されました。

X型にはXA型とXB型の2つのタイプが存在しますが、XA型は設計のみで実際に建造はされていません。量産型としてキールで建造されたのはXB型です。

概要

XB型は1941年から就役を開始し、1944年までに8隻が建造されました。しかし、そのうち6隻が連合軍によって撃沈されています。
機雷敷設に特化した設計のため、通常の戦闘には不向きでした。魚雷発射管は艦尾に2基のみ装備されており、機雷敷設筒には66個もの機雷を搭載することができました。

特筆すべき点として、XB型の1隻であるU-219は、後に日本海軍に接収され伊号第五百五潜水艦（伊505）として運用されています。

性能諸元 (XB型)

全長：89.8m
全幅：9.2m
排水量：水上1,763トン、水中2,177トン
最大速度：水上16.5ノット、水中7ノット
水中航続距離：176km (95海里) / 4ノット
水上航続距離：34,200km (18,500海里) / 10ノット
乗組員：52名
兵装：
53cm魚雷発射管 × 2
機雷敷設筒 × 30
20mm機関砲 × 1
37mm対空砲
105mm砲
魚雷 × 15
機雷 × 66

参考文献

Williamson, Gordon; Ian Palmer (2002). Kriegsmarine U-boats 1939-45: Vol 2. Osprey Publishing. ISBN 1841763640

外部リンク

ウィキメディア・コモンズ - UボートX型
uboat.net: U-boat types: XB

UボートX型は、その特異な任務と構造において、第二次世界大戦におけるドイツ海軍の潜水艦戦術の一面を示す存在と言えるでしょう。

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