VX-2

VX-2：コンパクトで多機能なアマチュア無線機

VX-2は、八重洲無線（旧バーテックススタンダード）が製造したアマチュア無線用ハンディトランシーバーです。発売当初は世界最小を謳っており、そのコンパクトさが特徴です。片手で操作できる手軽さながら、アマチュア無線に必要な機能を備えています。

主な特徴

デュアルバンド対応: 144MHz帯と430MHz帯の2つの周波数帯でFM波の送受信が可能です。
広範囲受信: 500kHzから999MHzまでの幅広い周波数帯（一部除く）で、FM波とAM波を受信できます。これにより、アマチュア無線だけでなく、様々な電波を傍受して楽しむことができます。
小型軽量: ハンディ機として小型で軽量なため、持ち運びが容易です。アウトドアでの利用や移動中の通信に便利です。
低価格: 高性能ながら、比較的手頃な価格で入手できます。アマチュア無線を始める際の入門機としても最適です。
グッドデザイン賞受賞: デザイン性も高く評価されており、VX-1の後継機としてグッドデザイン賞を受賞しています。

操作性と機能

テンキーは搭載されていませんが、基本的な操作は簡単に行えます。テンキー付きの機種に比べると、操作性や機能面で劣る部分もありますが、コンパクトさと手軽さを重視するユーザーには最適です。

技術仕様

送信出力: 1.5W（144MHz帯）、1W（430MHz帯）
電源: 付属品のリチウムイオン電池を使用

歴史

VX-2は、発売以降、何度か技術基準の改正や認証の更新が行われています。

2003年:
5月9日：日本アマチュア無線振興協会(JARD)による工事設計認証を取得（認証番号02KN342）。
6月10日：発売。
10月1日：グッドデザイン賞を受賞。
2005年:
12月1日：総務省令無線設備規則のスプリアス発射等の強度の許容値に関する技術基準が改正。これにより、旧認証の02KN342は一部条件付きで使用可能となりました。
2006年:
4月1日：CQ出版が『VXシリーズ遊び方ガイド』を発売。
6月13日：JARDによる新たな工事設計認証を取得（認証番号002KN401）。
2007年:
9月3日：旧認証の機器が無条件で使用できる期限が延長。
2016年:
8月1日：JARDが「スプリアス確認保証の対応について」を発表。スプリアス特性を確認した機器をリスト化し、旧認証の機器は保証が必要となりました。

スプリアス規定について

2005年のスプリアス規定改正により、旧認証の無線機は、使用期限や保証が必要になりました。しかし、JARDが2016年に「スプリアス確認保証」を開始し、旧認証のVX-2も保証対象となりました。これにより、一定の条件を満たせば引き続き使用することが可能となっています。

まとめ

VX-2は、コンパクトで多機能なアマチュア無線機として、多くのユーザーに愛されてきました。その手軽さと性能から、現在でも多くの愛好家に利用されています。

外部リンク

VX-2（アマチュア無線 - 八重洲無線） - ウェイバックマシン（2010年3月14日アーカイブ分）
スプリアス確認保証機器リスト (PDF) 日本アマチュア無線振興協会 - スプリアス確認保証
* VXシリーズ遊び方ガイド CQ出版 - 書籍案内

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