W51SH

W51SH：au初のAQUOSケータイ

W51SHは、シャープが開発し、KDDIおよび沖縄セルラー電話から発売されたauブランドの携帯電話です。この機種は、ワンセグ視聴に特化した端末として、au初の「AQUOSケータイ」という位置づけで登場しました。905SHやSH903iTVと同じサイクロイド機構を採用しており、デザイン面でも特徴的なモデルです。

デザインとディスプレイ

W51SHのデザインは左右非対称（アシンメトリー）で、個性を際立たせています。メインディスプレイには3型の大画面モバイルASV液晶を採用し、高画質で映像を楽しめます。特に、予約録画をしながらメールなどの操作ができる点は、他のau端末にはない大きな特徴です。これにより、ユーザーはワンセグ視聴をしながらも他の操作をスムーズに行うことができます。

機能

W51SHは、ワンセグ視聴を重視した端末であり、多くの機能が搭載されています。特に注目すべきは、以下の点です。

ワンセグ視聴機能: 高画質でワンセグ放送を楽しめるのはもちろん、家庭用TVへの出力も可能です。これは、同社の他の機種やドコモ向け端末にもあった機能ですが、ワンセグ映像を出力できるのが最大の特長です。地上デジタル放送のコンテンツ保護規定にも対応しており、コピーガード信号も付加されます。
GPS機能: AQUOSケータイとしては初めてGPSを搭載しました。この点は、発売当時としては画期的な機能でした。
地上デジタル音声放送実用化試験: この機能も搭載されており、当時の最新技術を搭載したモデルでした。
Task Bar機能: W41SHから搭載されたTask Bar機能により、ネットに接続したままメールを作成したり、ワンセグを視聴しながらメールを作成したりと、「ながら」操作が可能です。ただし、ソフトバンクモバイル向けの911SHに搭載されていたような、ワンセグ視聴を継続しながら画面半分にメールを表示する機能には対応していません。
音楽機能: 着うたフルとau LISTEN MOBILE SERVICE（ビデオクリップも対応）に対応していますが、SD-Audioには対応していません。
日本語入力: ケータイShoin5が採用され、快適な文字入力が可能です。
プリセットアプリ: 「対戦ぷよぷよ通」やケータイコミック「ONE PIECE|ONE_PIECE」など、エンターテイメント系のアプリも標準で搭載されています。

サイクロイド機構と表示

サイクロイド機構を活かした表示にも対応しており、au Media Tuner、PCサイトビューアー、カメラ撮影、LISMO ビデオクリップなどが横画面表示に対応しています。ただし、文字入力は横画面に対応していないため、PCサイトビューアーで横画面表示時に文字入力する際は、一度縦画面に戻して入力する必要があります。

不具合と修正

発売後には、以下の不具合が確認され、ケータイアップデートにより修正されました。

アラームが設定した時刻に鳴動しない場合がある
EZニュースフラッシュが更新されない場合がある
microSDメモリカードに保存したEZチャンネルのコンテンツが携帯電話本体に保存できない場合がある
オールリセット、メモリリセットを実行してもプライベートフォルダ内のデータが削除されない場合がある
auICカードの接触不良により電源のリセットが発生する場合がある
* 電源ON時「Loading」表示から待受画面に遷移せず、正常に起動しない場合がある

発売日と対応サービス

W51SHは、2007年3月に発売されました。各地域によって発売日が異なり、沖縄地方が3月10日、中国地方が3月16日と、地域差がありました。対応サービスとしては、au Smart Sports、着うたフル、EZ待ちうた、EZ・FM、EZテレビ（ワンセグ）、地上デジタル音声放送実用化試験、EZチャンネルプラス、EZニュースフラッシュ、EZナビウォークなど、多岐にわたるサービスに対応していました。

まとめ

W51SHは、au初のAQUOSケータイとして、ワンセグ視聴を重視した機能性と、左右非対称のデザインが特徴的なモデルです。多くの機能を搭載しながらも使いやすさを追求した一台として、当時のユーザーから高い評価を受けました。特に、予約録画中のメール操作やTV出力機能、GPS搭載といった点は、他の携帯電話にはない魅力でした。

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