WEライナー

WEライナーとは

WEライナーは、宮城県仙台市と新潟県新潟市を結ぶ高速バス路線の愛称です。この路線は全席指定制のため、事前に予約が必要です。

概要

この路線は、ジェイアールバス東北と新潟交通が共同で運行しています。ジェイアールバス東北とi.JTBでは「WEライナー」として案内されていますが、新潟交通では「仙台線」として案内されることもあります。愛称の「WEライナー」は、新潟市（西）と仙台市（東）を結ぶことから、それぞれの頭文字である「West」と「East」を組み合わせて命名されました。

仙台・新潟間の交通手段の変遷

仙台と新潟を結ぶ交通手段としては、かつて航空路線や直通の鉄道急行も存在していました。

航空路線

かつては、仙台空港と新潟空港を結ぶ航空路線があり、全日本空輸（ANA）やジェイエアが運航していました。

全日本空輸（1978年 - 1992年）：YS-11（定員64人）から始まり、ボーイング737、エアバスA320と機材が変更されましたが、最終的に廃止となりました。
ジェイエア（1986年 - 1994年）：小型機で運航していましたが、こちらも廃止となりました。
トキエア（2024年 - ）：新たに就航を開始。72人乗りの航空機で、比較的安価な料金設定で運航しています。

1981年には、新潟空港の年間乗降客数の5位が仙台便であり、一定の需要がありました。しかし、東北新幹線と上越[[新幹線]]の開業や、その後の増発、速度向上などにより、航空路線は衰退していきました。

鉄道

かつては、仙台駅と新潟駅を結ぶ直通急行「あさひ」（後に「べにばな」に改称）が運行されていました。しかし、新幹線開業後は所要時間で不利となり、山形[[新幹線]]の工事進捗もあって、段階的に廃止され、快速に格下げされました。

新幹線を利用する場合、以下のルートが考えられます。

東北新幹線 - 郡山駅 - 磐越西線経由：4時間以上
東北新幹線 - 福島駅 - 山形[[新幹線]] - 米沢駅経由：4時間以上、8,130円
東北新幹線 - 大宮駅 - 上越[[新幹線]]経由：3時間以上、18,970円

新幹線は所要時間では優位ですが、料金が高額なため、高速バスの参入余地が生まれました。

WEライナーの登場と発展

1990年10月、山形自動車道の一部開通に伴い、仙台市と山形市が高速道路で結ばれました。これを受けて、WEライナーは新幹線の4分の1以下の運賃で運行を開始しました。当初は山形県経由でしたが、1997年に磐越自動車道が全通したことで福島県経由に変更され、所要時間も短縮されました。

現在は、1日に昼行便7往復、夜行便1往復の計8往復が運行されています。ただし、一部の便は現在運休しています。

運行ルート

現在

新潟行：仙台駅東口バスプール - （高速道路経由） - 新潟駅周辺
仙台行：新潟行の逆経路

なお、渋滞や通行止めの際は、迂回ルートで運行されることがあります。

1997年10月1日まで

仙台駅東口 - （一般道、高速道路経由） - 新潟駅周辺

運行回数

1日8往復（昼行便7往復、夜行便1往復）。ジェイアールバス東北と新潟交通がそれぞれ4往復ずつ運行しています。

運賃

2014年7月14日以降、季節や運行日によって運賃が変動する「幅運賃」（カレンダー運賃）制度が導入されています。

歴史

1990年10月23日：山形県横断ルートで運行開始。
1997年10月2日：磐越自動車道全通に伴い、福島県経由に変更。所要時間が短縮。
1998年12月4日：車両を4列シートに変更。
2001年1[[2月1日]]：1日6往復に増便。
2008年3月14日：1日8往復に増便（うち1往復は夜行便）。
2011年3月11日：東日本大震災の影響で運休。
2011年3月14日：運行再開。
2013年10月9日：JR駅「みどりの窓口」での乗車券販売を終了。
2014年7月14日：変動運賃制を導入。
2020年4月25日：新型コロナウイルスの影響で一部便が運休。

使用車両

40人乗りハイデッカー4列シート
29人乗りハイデッカー3列独立シート（夜行便および昼行便1往復）

過去の車両

開業～1998年12月3日：27～29人乗りスーパーハイデッカー3列シート
1998年12月4日～2008年3月13日：40人乗りハイデッカー（またはスーパーハイデッカー）4列シート

利用状況

新潟着の夜行便を利用し、新潟駅前で下車した場合は、路線バス無料券が配布されます。
仙台着の夜行便を利用した場合は、指定のネットカフェの割引券が配布されます。

関連リンク

JRバス東北
新潟交通 仙台高速バス
NIIGATAバスi（バスロケーションシステム）

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