Windows-1252

Windows-1252（コードページ1252、CP1252とも）は、Microsoft Windowsの英語版や他の西欧言語版において、従来のコンポーネントで標準的に使用されるラテン文字の文字コードです。

概要

Windowsコードページ群の一つであり、LaTeXパッケージでは「ansinew」という名称で知られています。この文字コードはISO 8859-1を拡張したものですが、0x80から0x9Fの範囲に制御文字ではなく、図形文字を収録している点が特徴です。そのため、IANA（Internet Assigned Numbers Authority）が定めるISO-8859-1とは異なります。Windows環境では、コードページ番号1252やIANA登録名「windows-1252」として認識されています。

Windows-1252は、ISO 8859-15に含まれる印字可能な文字も全て含んでいます（ただし、一部の文字は異なるコードポイントに割り当てられています）。具体的には、ISO 8859-1にはない欧文記号、フランス語のŒ、フィンランド語などで用いられるŠとŽ、ユーロ記号、そしてISO 8859-1では小文字しか定義されていなかったŸなどが追加されています。これらの文字はISO/IEC 8859-15でも定義されています。

多くのウェブブラウザは、MIME charset「ISO-8859-1」をWindows-1252として解釈する傾向があります（ISO-8859-1の余分な制御コードはHTMLで禁止されているため）。結果として、文字コードがISO-8859-1と宣言されたウェブページに、Windows-1252の符号がしばしば見られます。この現象は電子メールクライアントでも同様です。

しかし、このような文字の使用は、特に受信側がLinuxやMac OSなどのWindows以外のシステムである場合に、文字化けなどの問題を引き起こす可能性があります。これらのシステムでは、0x80から0x9Fの範囲に異なる文字が割り当てられているか、あるいは意味のある文字が割り当てられていない可能性があります。

Windowsで利用されるコードページを指す際に「ANSIコードページ」という用語が用いられることがあります。Windows-1252はMicrosoft Windowsの用語ではANSIコードページとみなされていますが、実際にはANSI（American National Standards Institute）によって標準化されたものではありません。この名称は、後にISO-8859-1として標準化された初期のANSI草案に由来します。したがって、Windows-1252は非標準のコードページであり、歴史的な経緯からANSIコードページと呼ばれることがあります。

近年では、Unicode（特にUTF-8形式）が広く普及し、Windows-1252のような8ビット「コードページ」に代わるものとして利用されるようになっています。

コード表

以下にWindows-1252のコード表を示します。下線付きの文字は制御文字、または制御文字と図形文字の中間的な性質を持つ文字を表しています。ISO-8859-1からの変更点は、背景色と十進表記を「太字・イタリック体」で強調して示しています。

マイクロソフトとユニコードコンソーシアムのウェブサイトによると、符号位置81、8D、8F、90、および9Dは未使用となっています。しかし、コードページからUnicodeへの変換を行うWindows API呼び出しでは、これらの符号位置は対応するC1制御記号にマップされます。また、符号位置80のユーロ記号は、キャロン（ハーチェク）付きのSやZと同様に、以前のバージョンのコードページには存在しませんでした。

英語版のWindowsでは、Windows-1252の文字はAltキーを押しながら、テンキーで文字の3桁10進符号を入力することで挿入できます（ゼロを省略する点を除き、古いコードページ437の文字も同様の方法で入力できます）。

脚注

関連項目

Windowsコードページ
西欧のラテン文字集合 (コンピュータ)

外部リンク

1252.htm'>Windows 1252の参照表 (英語)
IANAの文字コード名登録簿 (英語)
1252'>Windows 1252のUnicode対応表 (英語)
MAPPINGS/VENDORS/MICSFT/WINDOWS/CP1252.TXT'>"best fit"によるWindows 1252のUnicode対応表 (英語)

もう一度検索