サイバーフロント

株式会社サイバーフロントについて

株式会社サイバーフロント（CyberFront Corporation）は、1998年8月11日に設立された日本のゲームソフトメーカーで、家庭用ゲーム機やPCゲームの開発と販売を行っていました。東京都中央区に本社を構え、加賀電子のグループ子会社として活動していましたが、2013年12月19日に解散しました。

沿革

サイバーフロントは、特に日本以外で発売された人気ゲームタイトルのPC版移植やローカライズを担当しており、代表的な作品には『シヴィライゼーション』や『ハーフライフ』シリーズがあります。2002年4月には、加賀電子が同社の51%の株式を取得し、完全子会社化されました。また、2003年には韓国に関連会社としてサイバーフロント コリアを設立し、資本金は1億ウォンでした。

2006年には、破産したブランド・KIDのゲームの権利の多くを継承し、美少女ゲームの移植も手がけるようになりました。具体的な作品としては『家族計画』、『最果てのイマ』、『永遠のアセリア』があり、これらの作品は著名なシナリオライター田中ロミオによるものが多かったです。また、PC用デスクトップアクセサリーソフトを開発するジェネックスのブランドも引き継がれました。

しかしながら、経営は厳しく、2013年3月には加賀電子グループの完全子会社化が実施されましたが、同年12月には事業の再建は困難とされ、解散が決議されました。2013年3月期の売上は8億4,300万円で純損失は4億4,400万円に達するなど、厳しい経営状況にありました。サイバーフロントの公式ホームページは2014年5月16日に閉鎖され、ユーザーサポートも同年12月26日をもって終了しました。

ソフトウェアの動向

解散の発表後、一部のタイトルは発売中止や発売日未定となりましたが、その後の動向が見られたものもあります。たとえば、PlayStation Vita向けの『東京新世録 オペレーションアビス』はMAGES.が発売元となり、2014年7月24日にリリースされました。また、Windows版『Saints Row IV』の日本語版も大手のズーから同日に発売されましたが、他のいくつかのタイトルは結局発売中止となりました。

主なソフトウェア

サイバーフロントが手がけたゲームの中で特に注目すべき作品には、PCゲームBESTシリーズや多様な移植タイトルが含まれます。例えば『CIVILIZATION II』シリーズの完全日本語版や『ハーフライフ2』の日本語版、さらには『ファンタスティックフォーチュン』や『プリンセスメーカー』シリーズも人気がありました。これらの作品の多くは、今でもプレイヤーの記憶に残っている名作です。

サイバーフロントは、ゲーム業界における重要な役割を果たしており、特に日本市場への影響を与えた会社の一つと言えるでしょう。設立から解散に至るまでの期間、彼らの手がけたタイトルは多くのゲーマーに親しまれ、ゲーム文化の一端を担う存在でした。

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