バハルダール

バハルダールの概要

バハルダール（アムハラ語: ባሕር ዳር）はエチオピア北西部、アムハラ州の州都であり、青ナイル川の源流であるタナ湖の南岸に位置しています。この都市は、首都アディスアベバから約578km北北西に位置し、2002年にはUNESCOの平和都市賞を受賞するなど、その平和で美しい環境が国際的に評価されています。2015年時点での人口は24万3300人で、アムハラ人がその大多数を占めています。

気候

バハルダールは温暖な気候を持ち、観光や農業に適した環境が特色です。具体的な気候条件に関する詳細なデータは地域によって異なりますが、降雨が多く、豊かな自然環境が周囲に広がっています。

歴史

バハルダールの歴史は16世紀から17世紀にかけて始まり、スペイン・ハプスブルク朝出身の建築家ペドロ・パエスが関与したことでも知られています。19世紀中頃には、テオドロス2世がこの地に軍を駐屯させ、しかしコレラの流行により、その軍隊はベゲムデルへと移動することになりました。1937年、第二次エチオピア戦争中にイタリア軍が進攻し、バハルダールを占領しました。その後、1940年にはイギリス空軍による空襲を受け、1941年にはイタリア軍が撤退しました。後に、ハイレ・セラシエ1世の宮殿がこの地に位置し、遷都の計画も存在していました。

1961年には青ナイル川に226メートルの橋が架けられ、近代化が進みました。1963年にはソ連の資金援助により技術大学も設立され、さまざまな専門分野が開設されました。1988年のエチオピア内戦中には、第三革命軍の本部が設置され、1990年には撤退すると同時に近くの橋を爆破するなど、兵士たちの歴史を語る重要な出来事もありました。

人口と民族構成

1984年の時点では5万4800人だった人口は、1994年には9万6140人、2007年には15万5428人、そして2015年には24万3300人に増加しています。住民の多くはアムハラ人（96.23%）で、その他にもティグリニャ人やオロモ人などがいます。第一言語はアムハラ語が96.78%を占めており、宗教においてはエチオピア正教会が主流である一方で、イスラム教やプロテスタントも存在します。

教育と観光地

バハルダールにはバハルダール大学が設立されており、質の高い教育が提供されています。観光名所としては、約30km南に位置する青ナイル滝などが人気で、多くの観光客が訪れています。

交通とスポーツ

バハルダール空港があり、交通の便も良好です。国内最大のバハルダール競技場では6万人を収容可能であり、地域のスポーツ活動にも寄与しています。また、バハルダール大学内にも競技場があり、1万5000人を収容することができます。

姉妹都市

バハルダールは国際的な交流を促進するため、いくつかの都市と姉妹都市を結んでいます。アメリカのクリーブランドやオークランド、イスラエルのアシュドッドなどがその例で、地域の発展および文化交流に貢献しています。

まとめ

このように、バハルダールはその美しい自然環境と豊富な歴史、文化的資産を持ち、人々にとって魅力的な都市として知られています。今後も観光や教育の面での発展が期待されます。

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