ミヤビランベリ

ミヤビランベリは、日本中央競馬会（JRA）に登録されていた競走馬です。その馬名は、冠名とモルディブの公用語であるディベヒ語で「金の砂」を意味する言葉から名付けられました。2003年3月28日、北海道の原武久牧場で誕生した栗毛の牡馬で、1986年の府中3歳ステークス優勝馬サクラロータリーを輩出した牧場の生産馬です。母はJRAで1勝を挙げたアステオンで、ミヤビランベリはその2番仔にあたります。

競走馬としてのキャリアは2006年5月にスタートしました。3歳時には右前脚の骨折で戦線離脱を余儀なくされましたが、持ち前の才能で克服。2008年夏までに未勝利、500万下、1000万下のクラスを勝ち上がり、7月には七夕賞（GIII）で重賞初制覇を飾りました。これは自己条件をはずれた格上挑戦での勝利だっただけに、その実力の高さを証明するものでした。さらに同年夏には、サマー2000シリーズで13ポイントを獲得、同ポイントのタスカータソルテを上回り、シリーズ王者に輝いています。

2009年はさらに飛躍の年となりました。5月の目黒記念（GII）と11月のアルゼンチン共和国杯（GII）、そして7月の七夕賞と、東京芝2500mのハンデキャップ重賞を3勝。特に目黒記念では不良馬場の中、2着馬を5馬身突き放す圧勝劇を演じました。七夕賞は連覇を達成するなど、ミヤビランベリの活躍は競馬ファンの記憶に強く刻まれました。

しかし、2010年春に右第3中手骨を骨折。その後は思うような結果を残せず、2011年11月12日付で競走馬登録を抹消されました。華々しい競走生活に幕を閉じると、ミヤビランベリは第二の人生へと歩みを進めます。

引退後は中京競馬場で乗馬となり、翌2012年には誘導馬としてデビュー。そして2019年5月からは、広島県東広島市の広島県立西条農業高等学校で引退名馬として繋養され、多くの生徒や関係者から慕われていました。しかしながら、2021年3月21日、永眠しました。

ミヤビランベリの血統背景にも注目すべき点があります。半弟にはミヤビベガ（父：アドマイヤベガ）がおり、2代母ピアレスレデイの孫には、かつて多くの競馬ファンを魅了したハルウララがいるなど、著名な競走馬と血縁関係にあります。

ミヤビランベリの競走成績はJBISサーチ、netkeiba.com、スポーツナビ、Racing Postなどで確認できます。また、「競走馬のふるさと案内所」にもその経歴が掲載されています。その活躍と、その後の穏やかな余生は、多くの競馬ファンに忘れられない記憶として残されています。ミヤビランベリの功績は、競馬史に燦然と輝く一頁を刻んだと言えるでしょう。

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