三色同順

三色同順：麻雀における多彩な役

三色同順は、麻雀において萬子、索子、筒子の3種類全ての色で同じ数字の順子（123, 234, 345, 456, 567, 678, 789）を作ると成立する役です。門前（副露なし）で成立すれば2翻、副露した場合（喰い下がり）は1翻となります。略して「三色」と呼ばれることも多く、麻雀において重要な役の一つとして認識されています。

三色同順の特徴と戦略

三色同順は、平和やタンヤオと組み合わせやすく、柔軟な戦略展開を可能にする役です。高得点に繋がりやすく、麻雀の攻防における中心的な役として、一気通貫や混全帯么九と並んで「リーチ麻雀の花形」と称されることもあります。かつては、三色同順をうまく形成できるかどうかが麻雀の腕前を示す指標の一つとされていました。

しかし近年は、スピード感を重視する傾向が強まり、比較的作りにくい三色同順は以前ほど重要視されなくなっているのも事実です。それでも、2翻役の中では出現頻度が高く、戦略的な活用価値は依然として高いと言えます。

例えば、表ドラや赤ドラを有効活用し、鳴いて喰いタンと組み合わせることで、タンヤオ三色ドラ赤での早期満貫を狙うといった戦術も可能です。また、相手の大きな手を阻止するために鳴いて、三色同順で和了するといった、防御的な活用法も見られます。なお、三色の語を含む役には三色同刻もありますが、三色同順に比べると出現頻度ははるかに低いため、単に「三色」といえば三色同順を指すのが一般的です。

三色同順は一気通貫と同様に嵌張待ちや辺張待ちになりやすく、両門待ちでは役が確定しないという弱点も持ち合わせています。平和との複合が最も一般的ですが、稀に門前で一盃口と複合することもあります。定義上、混一色や清一色といった染め手とは複合せず、一気通貫とは複合しないタンヤオやチャンタとは複合しやすい点が、一気通貫とは対照的です。

歴史と俗称

中国麻雀では「三色三同順」という役として存在していますが、日本麻雀に導入された当初は存在せず、戦後になってから「三色同順」として普及しました。一盃口などと同じく、戦後の日本で確立された役といえます。

三色同順には、並び順ごとに俗称が存在します。例えば、特定の牌姿や待ち方を指す際に、解説や口頭での説明において用いられることがあります。

牌姿の例

様々な牌姿の例を通して、三色同順の成立条件や他の役との複合について見ていきましょう。

例1：出来合いだが三色のみの牌姿 特定の待ちで三色同順のみが成立する例
例2：出来合いのタンピン三色 タンヤオと平和が複合した美しい和了形
例3：高目と安目でできる役が違う牌姿 牌の組み合わせによって成立する役が変わる例
例4：出来合いの純チャン三色 ペンチャン待ちで、待ちが狭いが純チャンが確定している美しい和了形
例5：副露したケース 副露による食い下がりで1翻となる例
例6：黄金の一向聴 三色同順と一気通貫の両方が狙えるテンパイ形

まとめ

三色同順は、麻雀における重要な役であり、その成立条件や他の役との複合パターン、歴史的背景などを理解することで、麻雀の戦略をより深く理解することができます。様々な牌姿の例を通して、三色同順の奥深さを体感し、より高度な麻雀を目指しましょう。

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