上松駅

上松駅：木曽路の玄関口

上松駅は、長野県木曽郡上松町に位置する東海旅客鉄道（JR東海）中央本線の駅です。駅番号はCF29。周囲は、歴史深い中山道上松宿の面影を残す町並みが広がり、木曽路の玄関口として重要な役割を担っています。

歴史の軌跡

上松駅の歴史は古く、1910年（明治43年）10月5日、官設鉄道の須原駅から延伸した際に開業しました。当初は旅客と貨物の両方を扱い、中央西線の終着駅として賑わいました。その後、中央西線の延伸や線路名称の変更を経て、現在の中央本線に編入されました。1951年には鉄筋コンクリート造りの駅舎が建設され、現在の駅舎へと繋がっています。

貨物輸送は1984年に廃止され、その後は業務委託駅として運営されてきました。1987年の国鉄分割民営化によりJR東海に移管され、1992年にはみどりの窓口が開設されるなど、時代に合わせて変化を遂げてきました。近年では、簡易委託駅として運営されています。また、1975年までは木曽森林鉄道も運行されており、地域の産業発展に貢献していました。

駅の構造と利用状況

上松駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の、合計2面3線のホームを持つ地上駅です。1番線と3番線が本線、2番線が副本線となっており、特急列車の待ち合わせや当駅始発の普通列車などが主に2番線を使用します。木曽福島駅の管理下にあり、簡易委託駅として運営されています。かつてはJR全線きっぷうりばも設置され、東海交通事業が業務を担当していました。

駅舎に隣接して上松町の観光案内所があり、観光客の拠点としても機能しています。朝6時には当駅始発の塩尻・松本行き普通列車が運行され、地域住民の足として活躍しています。

利用状況は近年減少傾向にあり、ピーク時には300名弱だった一日平均乗車人員は、2018年度には167名まで減少しています。

駅周辺の環境

上松駅周辺は、中山道上松宿を中心とした歴史的な街並みが広がり、上松町の行政、商業の中心地となっています。駅東側には南北に長い市街地が広がり、上松町役場、木曽森林管理署、上松郵便局、八十二銀行上松支店などの公共・金融機関が集まっています。

また、国道19号も駅近くを通っており、交通の便も良好です。観光面では、寝覚の床（約2km）、木曽の桟、中山道上松宿など、魅力的な観光スポットが近隣に点在しています。さらに、赤沢森林鉄道も近くを走っており、自然豊かな環境に恵まれています。

上松町コミュニティバスや町営バス赤沢線（季節運行）も利用でき、公共交通機関によるアクセスも充実しています。

隣の駅

上松駅に停車する特急「しなの」の隣の停車駅については、列車の運行情報をご確認ください。

東海旅客鉄道（JR東海）中央本線
木曽福島駅 - 上松駅 - 倉本駅

まとめ

上松駅は、歴史と自然に囲まれた、木曽路の重要な拠点です。周辺の観光資源と合わせ、魅力あふれる地域となっています。今後ますますの発展が期待されます。

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