二俣尾駅

二俣尾駅（ふたまたおえき）は、東京都青梅市二俣尾四丁目に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）青梅線の駅です。駅番号はJC 66で、青梅駅から奥多摩方面へ向かう途中にあります。

歴史

二俣尾駅は、1920年（大正9年）1月1日に青梅鉄道（後の青梅電気鉄道）の日向和田駅 - 当駅間が開通した際に開業しました。開業当初から旅客および貨物の取り扱いを行っていました。1929年（昭和4年）9月1日には、当駅から御嶽駅間が開通し、青梅線が延伸しました。

1944年（昭和19年）4月1日、青梅電気鉄道が戦時買収私鉄に指定され国有化されたことに伴い、運輸通信省青梅線の駅となりました。その後、1971年（昭和46年）1月1日に貨物の取り扱いが廃止され、同年2月1日には荷物扱いも廃止されました。

1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道（JR東日本）の駅となり、現在に至ります。1989年（平成元年）5月には橋上駅舎化が行われ、駅の利便性が向上しました。2002年（平成14年）2月8日からは、ICカード「Suica」の利用が可能となっています。2016年（平成28年）4月1日からは終日無人化されました。2018年（平成30年）1月18日をもって自動券売機での切符の発売、ICカードのチャージなどが終了しています。

駅構造

二俣尾駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。ホームは橋上駅舎に接続されています。以前は自動券売機が設置されていましたが、2018年1月18日に撤去されました。出札窓口のある場所から跨線橋が南北に伸びており、それぞれ南口・北口として利用されています。南口側にあった木造の旧駅舎は、現在の駅施設の使用開始後もしばらく残されていましたが、後に撤去されました。現在は、乗車駅証明書発行機と簡易Suica改札機が設置されています。

のりば

二俣尾駅には、案内上の番線番号は設定されていません。

利用状況

2014年（平成26年）度の1日平均乗車人員は475人です。近年は利用者が減少傾向にあります。

駅周辺

駅周辺には、青梅街道（国道411号）、多摩川、二俣尾郵便局、警視庁青梅警察署二俣尾駐在所、青梅市立第六小学校、西東京農業協同組合（JA西東京）二俣尾支店、吉川英治記念館、セブン-イレブン青梅二俣尾店などがあります。また、西東京バスの「二俣尾駅」停留所も駅前にあります。

その他

かつて、奥多摩駅側に延長約200mほどの専用鉄道（引込線）があり、その先には連続循環の専用索道が雷電山の先の成木まで敷設されていました。これは、雷電山から採掘された石灰石を積み出すために使用されていました。

村上春樹の長編小説『1Q84』には、主人公が降りる駅として二俣尾駅が登場します。「二人が降りたのは『二俣尾』という駅だった。駅の名前には聞き覚えがなかった。ずいぶん奇妙な名前だ。小さな古い木造の駅で、二人のほかに五人ほどの客がそこで降りた」という記述があります。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）
青梅線（東京アドベンチャーライン）
■各駅停車
石神前駅 (JC 65) - 二俣尾駅 (JC 66) - 軍畑駅 (JC 67)

二俣尾駅は、歴史と自然に囲まれた、趣のある駅です。

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