代々木八幡駅

代々木八幡駅：歴史と自然が調和する駅

代々木八幡駅は、東京都渋谷区代々木五丁目に位置する小田急小田原線の駅です。駅番号はOH04。1927年（昭和2年）の開業以来、地域住民の生活を支え、近年は近代的な駅へと生まれ変わりました。

歴史を刻む駅

代々木八幡駅は、1927年の開業当初は各駅停車のみ停車する小さな駅でした。太平洋戦争中の空襲では被災しましたが、近隣住民と駅員の迅速な消火活動により、焼失は免れました。1972年には東京メトロ千代田線の延伸に伴い、乗換駅の利便性向上のため、ラッシュ時の準急停車や連絡運輸が開始されました。その後、千代田線の延伸に伴い、再び各駅停車のみの停車となりました。2014年には駅ナンバリングが導入され、2015年には大規模な駅改良工事が着工されました。

そして2019年、待望の橋上駅舎が完成。ホームは2面2線から1面2線へと変更され、10両編成に対応しました。同時に、駅舎と山手通りを結ぶ連絡通路（西口）も開設。バリアフリー化も進み、エレベーターとエスカレーターが新設されました。新駅舎は、近隣の自然環境に配慮し、木材を多く使用した温かみのあるデザインとなっています。トイレには、旧駅舎の木材を再利用するなど、環境にも配慮した工夫が凝らされています。また、ホームドアと可動ステップの設置により、安全性の向上も図られています。ホームの改良にあわせて、代々木上原寄りにあった踏切も移設されました。

駅名の由来

駅名は、1212年（建暦2年）に創建された「代々木八幡宮」に由来しています。駅は、この歴史ある神社のすぐ近くに位置しています。

駅構造と特徴

代々木八幡駅は、島式ホーム1面2線の地上駅で、橋上駅舎を備えています。駅周辺は小田急電鉄の中でも最も急なカーブとなっており、速度制限が設けられています。そのため、通過列車は低速で通過します。また、代々木上原寄りでは東京メトロ千代田線が合流するため、線路幅が広く、ホームも広くなっています。急カーブの影響で電車とホームの間に隙間が生じていましたが、橋上駅舎化と可動ステップの設置により、この問題は軽減されています。接近放送に加え、到着放送も用意されており、乗降時の安全を考慮した案内放送が流れています。

駅の利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は約18,237人です。

駅周辺

代々木八幡駅周辺は、自然と都市が調和した環境です。南口には東京メトロ千代田線代々木公園駅が隣接し、代々木公園、渋谷区立富ヶ谷図書館、Hakuju Hallなどがあります。また、東海大学代々木キャンパス、NHK放送センターなども比較的近距離に位置しています。北口・西口方面には、代々木八幡宮、電気安全環境研究所、大使館などが存在します。バス路線も充実しており、渋谷、中野、阿佐ヶ谷などへのアクセスが容易です。

隣の駅

小田原線
参宮橋駅
* 代々木上原駅

未成線との関わり

かつて、東京横浜電鉄（現東急電鉄）によって計画された東横線渋谷～新宿間の延伸計画において、代々木八幡駅で小田急線と接続するルートが検討されましたが、実現には至りませんでした。

まとめ

代々木八幡駅は、歴史と現代が融合した、魅力的な駅です。近隣には自然豊かな代々木公園や由緒ある代々木八幡宮があり、一方で、大学、大使館、商業施設など、多様な施設が点在しています。利便性と静けさを兼ね備えた、魅力的なエリアの中核駅として、今後も地域の発展に貢献していくでしょう。

もう一度検索