佐良山駅

佐良山駅

岡山県津山市高尾に所在する佐良山駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）の津山線に属する駅です。地域に根ざしたこの駅は、現在、近隣の津山駅によって管理される無人駅として運営されています。

歴史

佐良山駅の歴史は、比較的古くまで遡ります。その始まりは、まだ中国鉄道という私鉄が運営されていた時代の1933年（昭和8年）12月20日でした。当時建設が進められていた中国鉄道本線（現在の津山線に相当）の亀甲駅と津山口駅の間に、「高尾仮停留場」として開業したのが最初です。この仮停留場は、文字通り一時的な設置という性格を持っていたようで、数年後の1937年（昭和12年）6月15日には廃止されます。そして、その代替となる形で、現在地に「佐良山停留場」が新たに開設されました。

第二次世界大戦中の1944年（昭和19年）6月1日、戦時体制の下で国の交通網を強化する目的もあり、中国鉄道の鉄道部門は国有化されました。これにより、佐良山停留場は国鉄津山線の一員となり、この国有化と同時に正式な「佐良山駅」へと昇格を果たしました。

戦後も国鉄の駅として運営が続けられますが、時代の変化と共に駅の機能も見直されます。1971年（昭和46年）11月15日には、駅での荷物取扱い業務が廃止され、これと同時に駅員の配置がなくなり無人化されました。その後、国鉄は1987年（昭和62年）4月1日に分割民営化され、佐良山駅はJR西日本の駅として新たなスタートを切りました。

比較的近年の動きとしては、2019年（平成31年）3月に新しい駅舎の供用が開始されており、駅の施設が更新されています。

駅構造

佐良山駅は、単式ホーム1面1線のみを有する地上駅です。これは「棒線駅」と呼ばれる駅の形態であり、駅のホームが一本しかないため、津山方面へ向かう上り列車と、岡山方面へ向かう下り列車が、同じ線路、同じホームで発着を行います。ホームは、列車が津山駅方面へと向かう進行方向に対し、線路の右側に設置されています。

前述したように、当駅は現在、無人駅として運営されており、管理業務はより大きな駅である津山駅が行っています。駅に設けられている駅舎は、比較的簡易な造りで、列車の待ち合い場所としての機能も兼ね備えています。駅員が常駐していないため、自動券売機などの乗車券を購入するための設備は駅舎内に設置されていません。

利用状況

佐良山駅の1日平均乗車人員に関するデータは存在しますが、具体的な数値については公表されていません。

駅周辺

佐良山駅の周辺には、地域の生活に関連する施設や自然が見られます。

津山皿簡易郵便局: 駅の近くに位置し、地域住民に郵便や貯金などのサービスを提供しています。
日本植生本社・津山支店: 企業施設も立地しており、駅は通勤利用も想定されます。
皿川: 駅の傍らを流れる自然河川です。
国道53号・国道429号: 主要な国道が近接しており、駅への自動車でのアクセスや、周辺地域への移動に利用されています。
あさひチェリーバス「佐良山駅口」停留所: 地域内を運行するコミュニティバスの停留所が設けられており、駅からバスへの乗り換えが可能です。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）津山線における佐良山駅の隣接駅は以下の通りです。

普通列車: 津山口駅 (岡山方面) - 佐良山駅 - 亀甲駅 (津山方面)

なお、津山線を運行する快速「ことぶき」は、佐良山駅には停車せず通過となります。（福渡駅 - 岡山駅間で快速運転を行う列車を含みます）

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