千本駅

千本駅 (兵庫県たつの市)

千本駅は、兵庫県たつの市新宮町千本に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）姫新線の駅です。

歴史

千本駅の開設には、興味深い背景があります。姫津線（現在の姫新線）延伸の際、播磨新宮駅 - 三日月駅間における停車場の設置数が確定していませんでした。当初、停車場が一か所になるか二か所になるか不明確であったため、東栗栖村と西栗栖村の間で激しい誘致合戦が繰り広げられました。

東栗栖村は、千本に停車場を設置することで両村の大部分をカバーできると主張し、西栗栖村の動きを牽制しました。一方、西栗栖村は、揖西郡に影響力を持つ田中武雄に協力を仰ぎ、熱心に陳情を重ねました。その結果、最終的には東栗栖村と西栗栖村の双方に駅が設置されることとなりました。

1934年（昭和9年）3月24日：鉄道省姫津線（現・姫新線）播磨新宮駅 - 三日月駅間延伸時に開設。
当時の所在地表示は兵庫県揖保郡東栗栖村千本でした。
1934年（昭和9年）11月28日：姫津西線開通に伴い、姫津線が姫津東線に改称され、当駅もその所属となりました。
1936年（昭和11年）4月8日：姫路駅 - 東津山駅間が全通し、姫津東線が姫津線の一部となり、当駅もその所属となりました。
1936年（昭和11年）10月10日：姫津線が姫新線の一部となり、当駅もその所属となりました。
1962年（昭和37年）4月1日：貨物取扱廃止。
1971年（昭和46年）3月1日：荷物扱い廃止、無人駅化。
1979年（昭和54年）：駅舎改築。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となりました。

駅構造

千本駅は、佐用方面に向かって左側に単式ホーム1面1線を有する地上駅（停留所）です。かつては相対式ホーム2面2線でしたが、現在はその面影が残るのみとなっています。ホームの有効長は長いものの、停車する列車は最長で2両編成です。無人駅であり、自動券売機は設置されていません。ICOCA等の交通系ICカードは、当駅より津山方面では利用できません。

駅舎はありませんが、コンクリート製の待合所が設置されています。待合所から少し離れた場所には、和式水洗トイレがあります。当駅は棒線駅であるため、佐用方面行・播磨新宮方面行双方が同一ホームに発着します。

利用状況

2021年（令和3年）度の1日平均乗車人員は21人です。

近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通りです。

駅周辺

千本駅周辺には、以下の施設があります。

千本簡易郵便局
熊橋製材所
兵庫西農業協同組合（JA兵庫西）千本支店

バス路線

千本駅停留所からは、上郡駅や播磨新宮駅を結ぶ播磨科学公園都市圏域定住自立圏圏域バス「てくてくバス」が発着しています。ただし、日曜日・祝日および年末年始は運休となります。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）

■ 姫新線

播磨新宮駅 - 千本駅 - 西栗栖駅

脚注

関連項目

日本の鉄道駅一覧

外部リンク

千本駅｜駅情報：JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道

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