古座駅

古座駅：古座川を望む紀勢本線沿いの駅

古座駅は、和歌山県東牟婁郡串本町西向にある、西日本旅客鉄道（JR西日本）紀勢本線（きのくに線）の駅です。古座川河口近くの、西向と古座という集落の間に位置しています。かつては古座町の中心駅として、地域の重要な交通拠点でした。

歴史と変遷

古座駅は1936年（昭和11年）、紀勢中線の延伸によって開業しました。その後、紀勢西線、そして紀勢本線と路線名称が変更され、長い歴史を刻んできました。1984年には貨物、1985年には荷物扱いが廃止され、駅員無配置駅となりました。

当初は一部の特急「くろしお」が通過していましたが、2011年のダイヤ改正で全列車停車駅となり、利便性が大きく向上しました。2016年にはICOCAが導入され、2021年からは終日無人駅となりました。駅舎は2002年に改装されています。

駅舎と構造

古座駅は、島式ホーム1面2線の地上駅で、列車の交換が可能です。駅舎は線路の東側にあり、ホームとはスロープと構内踏切でつながっています。跨線橋はありません。駅周辺は比較的広く、駅舎の隣には側線が2本、バラスト貯蔵区画も見られます。海抜は約4.9mです。新宮駅が管理する無人駅ですが、駅舎内には自動券売機が設置されています。

駅舎内には古座観光協会が入居しており、古座川下りのカヌーレンタルサービスの拠点として機能しています。受付、売店、更衣室などの施設と、隣接地には艇庫も備えています。駅舎には回廊も設けられています。

駅周辺

古座駅周辺は、かつて製材業が盛んであった歴史があり、現在でも数軒の製材工場が稼働しています。駅周辺には串本町役場古座分庁舎（旧古座町役場）をはじめ、学校、郵便局、銀行など、公共・商業施設が充実しています。

古座川を渡ると、古座川町の中心集落である高池へすぐにアクセスできます。また、国道42号沿いに位置するため、車でのアクセスも容易です。周辺には、月野瀬温泉や湯ノ花温泉などの温泉施設も点在しています。

近年は、公共施設の高台移転が進められており、串本町消防本部古座消防署も高台に移転予定です。

アクセス

古座駅には、古座川町ふるさとバスが運行する「JR古座駅」停留所があり、串本駅方面、松根方面、田川方面への路線バスを利用できます。

隣の駅

紀伊田原駅
紀伊姫駅

(特急「くろしお」の停車駅については、列車時刻表をご確認ください。)

まとめ

古座駅は、古座川と豊かな自然に囲まれた、歴史と静けさを兼ね備えた駅です。無人駅ながらも、観光協会の拠点としても機能し、地域の活性化に貢献しています。古座川下りや周辺観光の拠点として、訪れる価値のある場所です。

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