串本駅

串本駅：本州最南端の駅

串本駅は、和歌山県東牟婁郡串本町に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）紀勢本線（きのくに線）の駅です。本州最南端の駅というだけでなく、近畿地方、そしてJR西日本管轄内でもっとも南に位置する駅という特徴を持っています。串本町の中心部にあり、特急「くろしお」を含む全ての列車が停車するため、地域住民や観光客にとって重要な交通拠点となっています。

歴史

串本駅は、1936年（昭和11年）12月11日に紀勢中線の下里駅から延伸開業しました。当初は終着駅でしたが、その後、紀勢西線の開通や紀勢本線の全通を経て、現在の位置づけとなりました。1975年には貨物、1985年には荷物扱いが廃止されました。1979年には現在の近代的な駅舎が完成し、1987年には国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となっています。近年では、2016年にICOCAの利用が可能になり、2021年にはみどりの窓口が廃止され、みどりの券売機プラスが導入されるなど、時代の変化に合わせて進化を続けています。

駅構造

駅は地上駅で、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の、合計2面3線のホームを有しています。駅舎は単式ホーム（1番のりば）に隣接し、島式ホーム（2・3番のりば）へは跨線橋で連絡しています。1979年に竣工した現在の駅舎は、近代的なコンクリート造りとなっています。新宮駅傘下の地区駅として地区駅長が配置され、自動改札機はありませんが、自動券売機と駅レンタカーは設置されています。観光案内所も併設しており、レンタサイクルの利用も可能です。

3番のりば側の線路脇には「本州最南端の駅」の立て札があり、駅前にその碑も設置されています。橋杭岩のモニュメントなどもあり、観光客を魅了する要素が満載です。トイレは改札外に設置されています。

下り本線は1番のりば、上り本線は3番のりばとなっており、2番のりばは一部の普通列車の接続待ちや当駅折り返し列車の発着に使用されます。新宮方面からの最終列車は1番のりばに到着し、夜間滞泊後、翌朝紀伊田辺方面行き始発列車として出発します。

利用状況

串本駅の利用状況については、近年の一日平均乗車人員を参考に、推移を把握することができます。（具体的な数値は情報がありません）

駅周辺

駅周辺は串本町の中心街となっており、串本町だけでなく、周辺地域の観光スポットへの公共交通機関の多くが駅前に集中しているため、観光拠点としての役割も担っています。串本町役場をはじめ、県の機関や学校なども周辺に位置しています。また、和歌山方面列車が最初に通過するトンネルの当駅寄りの入口付近が、本州最南端の線路となっています。

バス路線

串本駅からは、串本町コミュニティバス、古座川町ふるさとバス、熊野御坊南海バスの路線が発着しています。串本町コミュニティバスは、熊野交通（現・熊野御坊南海バス）の路線廃止に伴い、代替交通手段として導入されたものです。かつて存在した紀伊勝浦駅、太地駅、江住駅への直通バスは廃止され、現在は鉄道での接続のみとなっています。 南紀白浜空港へのリムジンバスも停車しますが、新宮駅行きは降車のみ可能です。串本海中公園への無料シャトルバスなども運行されています。ホテルとリゾート施設からの無料直通バスも利用可能です。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）紀勢本線（きのくに線）
紀伊姫駅 - 串本駅 - 紀伊有田駅

（特急「くろしお」の停車駅については、くろしお (列車)を参照ください）

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