喜多灘駅

喜多灘駅（きたなだえき）

喜多灘駅は、愛媛県大洲市長浜町今坊に位置する四国旅客鉄道（JR四国）予讃線（愛ある伊予灘線）の駅です。駅番号はS11で、標高は13m。駅の敷地は、隣接する伊予市双海町串にも跨っています。

歴史

喜多灘駅は、1935年（昭和10年）10月6日に開業しました。これは、国鉄予讃線が下灘駅から伊予長浜駅まで延伸した際のことです。この路線の開通により、高松駅から伊予大洲駅までが予讃本線として一体化されました。そのため、喜多灘駅は開業当初から予讃本線の駅として機能していました。

1986年（昭和61年）3月には、向井原 - 内子間に新線が開通し、向井原駅から伊予長浜駅を経由して伊予大洲駅に至る旧線は、幹線としての役割を終えました。これにより、喜多灘駅を通過する優等列車も姿を消しました。

1987年（昭和62年）4月、国鉄の分割民営化に伴い、喜多灘駅は四国旅客鉄道（JR四国）の駅となり、現在に至っています。1988年（昭和63年）6月には、予讃本線が予讃線へと名称を変更しました。

年表

1935年（昭和10年）10月6日：開業。
1970年（昭和45年）6月1日：貨物取扱廃止。
1971年（昭和46年）11月8日：荷物扱い廃止。駅員無配置駅となり、簡易委託化。運転要員のみ継続配置。
1986年（昭和61年）3月3日：向井原 - 内子間の新線が開通。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により四国旅客鉄道の駅となる。
1988年（昭和63年）6月1日：予讃本線が予讃線に改称。
2014年（平成26年）3月15日：予讃線伊予市 - 伊予長浜 - 伊予大洲間の愛称が愛ある伊予灘線となる。

駅構造

喜多灘駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅で、列車同士の行き違いはできません。かつては島式ホーム1面2線の交換可能駅でしたが、路線の変更により、海側の線路が撤去されました。駅は海岸線に沿って山の端の狭いスペースに位置しており、ホームから階段を下りた場所に駅舎がありました。現在、駅舎は撤去され、跡地には小さなトイレが設置されています。駅の伊予市方には、短い側線が1本ありますが、現在は使用されていません。

かつてはタブレット閉塞が採用されていたため駅員が配置されていましたが、現在は無人駅となっています。以前は駅近くの商店で乗車券の委託販売が行われていましたが、現在は終了しています。ホームからは伊予灘の美しい景色を一望できます。駅から数分歩くと海岸に出ることができます。

利用状況

（記述なし）

駅周辺

喜多灘駅は、伊予市と大洲市の境界に位置し、ホームの中央に市境が走っています。かつては伊予郡（双海町）と喜多郡（長浜町）の境界であり、その位置を示す標柱が立っていましたが、現在は撤去されています。市境には、観光列車「伊予灘ものがたり」のアテンダントによって描かれた大洲市ゆかりの「るり姫」と、伊予市ゆかりの「五色姫」のイラストが描かれた看板が設置されています。

ホームからは海が一望でき、海岸へは駅から数分でアクセスできます。近くには横松郷川の河口があり、海岸には青い石が集められた小さな公園もあります。

周辺施設

大洲市立喜多灘小学校
喜多灘簡易郵便局
橋立川
慈光寺
国道378号

隣の駅

四国旅客鉄道（JR四国）

■予讃線（愛ある伊予灘線）

串駅 (S10) - 喜多灘駅 (S11) - 伊予長浜駅 (S12)

脚注

（記述なし）

参考文献

川島令三『全国鉄道事情大研究 四国篇』草思社、2007年8月17日、46-102頁。ISBN 978-4-7942-1615-1。

関連項目

日本の鉄道駅一覧

外部リンク

* 喜多灘駅 時刻表 (PDF)

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