夢の島

夢の島：ゴミ処理場から緑のオアシスへ変貌を遂げた人工島

夢の島は、東京都江東区に位置する町名で、夢の島1丁目から3丁目までを範囲としています。その名の通り、東京湾に浮かぶ人工島であり、町域の大部分を東京都内有数の広さを誇る夢の島公園が占めています。

夢の島の歴史：飛行場計画からゴミ処理場へ

夢の島の歴史は、昭和13年（1938年）に東京市飛行場建設のための埋立地造成に始まります。当時としては世界最大級の飛行場が計画されていましたが、日中戦争の影響で資材調達が困難となり、完成を見ることなく工事が中止されました。戦後、GHQが羽田空港を接収したことで、夢の島飛行場計画は完全に消滅しました。

その後、埋立地は一時的に海水浴場として利用されましたが、台風被害などの影響で閉鎖。高度経済成長期を迎えた昭和30年代、急増する東京都のごみの最終処分場として、夢の島が選ばれました。昭和32年（1957年）12月からゴミの埋め立てが始まると、悪臭や害虫問題、そして大規模な火災といった深刻な問題が発生しました。特に昭和36年（1961年）の火災は、当時総面積の約40%を焼き尽くす大惨事となりました。

ゴミ問題の深刻化を受け、昭和40年（1965年）には、夢の島から発生した大量のハエが周辺地域にまで及ぶ被害をもたらしました。この事態を解決するため、「夢の島焦土作戦」と呼ばれる大規模な焼却処分が行われ、昭和42年（1967年）にゴミの埋め立ては終了しました。

ゴミ処理場から公園へ：夢の島の再生

ゴミの埋め立て終了から11年後の昭和53年（1978年）、夢の島公園が開園しました。その後、公園の整備やスポーツ施設の建設が進み、徐々に「ゴミの島」のイメージは払拭されていきました。現在では、緑豊かな環境と多様なスポーツ施設を備えた公園として、多くの人々に親しまれています。

アクセスと周辺環境

夢の島は、首都高速湾岸線やJR京葉線、りんかい線新[[木場]]駅など、複数の交通手段でアクセスが容易です。千葉方面へのアクセスはもちろん、品川や東京臨海副都心方面へのアクセスも良好です。公園内には、夢の島熱帯植物館、東京都立第五福竜丸展示館、東京スポーツ文化館などの施設があり、一日を通して楽しむことができます。また、夢の島マリーナも整備されており、マリンスポーツを楽しむことも可能です。

夢の島の現在

かつてゴミ処理場として利用されていた夢の島は、現在では豊かな自然と充実した施設を備えた、都民にとって貴重な憩いの場となっています。その歴史を反映した第五福竜丸展示館の存在も、この場所の持つ独特な魅力を物語っています。夢の島公園は、東京湾に浮かぶ緑のオアシスとして、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

夢の島の住所と郵便番号

郵便番号は136-0081、集配局は城東郵便局です。

もう一度検索